カジノ誘致だけじゃなかった…林文子横浜市長が今度は「市庁舎叩き売り」

国内 政治 週刊新潮 2020年2月13日号掲載

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鑑定業者とは“随意契約”

 市庁舎は横浜スタジアムに隣接し、駅から徒歩1分という超一等地。

 事業予定者は、この地域の高級分譲マンション一部屋と大差ない価格で“市庁舎”をモノにすることになる。敷地は計78年間の定期借地で貸し出され、市側は地代を手にすることになるが、

「そもそも、建物の評価額が安すぎます。築50年以上とはいえ、行政棟は2007年から09年にかけて大規模な耐震補強工事を施し、その総工費は約50億円にのぼる。また、ここ10年間だけで空調や消防設備など、各棟の改修に6億6千万円以上を費やした。市は2社の不動産鑑定業者の鑑定結果から譲渡価格を決めていますが、巨額の改修工事を行ったのに、なぜ建物の評価額が1億円にも満たないのか。両社の評価額が近すぎる点も疑問です」(同)

 市側の条件を前提に、2社が弾き出した評価額は7660万円と7675万円。後者の評価額はもともと15億3500万円だったが、利用条件を勘案して20分の1に減額されている。両社の差はわずか15万円しかない。これにはさる不動産鑑定士も首を傾げる。

「評価のベースとなる再調達原価に開きがあるのに、最終的な金額に差がないのは不自然。両社とも最後に評価額を下げて帳尻合わせをしている印象です」

 本誌(「週刊新潮」)の取材に横浜市は、両社と“随意契約”を交わしていたことを明かした。

 つまり、鑑定を依頼する業者を市が任意に選定したことになる。となれば、

「業者に対する介入や、大体いくらくらいにとの調整の指示があった可能性は否定できません」(同)

 今後、横浜市がIRでインバウンド需要を取り込めば、星野リゾートの運営するホテルも大盛況となるはずだ。太田市議が続ける。

「林市長と星野リゾートの社長夫人である星野朝子さんは、ゴーン社長時代の同時期に日産の執行役員を務め、国際会議でも同席しています。市庁舎が格安で譲渡された背景には、ふたりの関係があったように思えるのです。市は事業予定者を決めるためコンペを開きましたが、説明会から公募の締め切りまで半年程度と短く、参加したのは3団体のみ。横浜市は最初から、星野リゾートが関与する企業グループに譲渡するつもりだったのではないか」

 カジノ批判の声が高まる一方で、許されざる“疑惑”がかき消されてはなるまい。

ワイド特集「許されざる者」より

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