M-1で3位「ぺこぱ」の下剋上が始まる “優しいツッコミ”に松本人志も「いいねぇ!」

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ミルクボーイを上回るトーク力!?

 この“優しいツッコミ”の面白さを増大させるのが、松陰寺のナルシスティックなキャラクターだ。

 自分の役割を“ツッコミ”と言わずに“キザ”と規定したこともある。松陰寺はステージの上でくねくねと動き、まるで三流のミュージシャンのようだ。そして奇妙な理屈を駆使して相方をかばい続ける。インパクトは抜群で、多くの観客はあっけにとられながらも笑ってしまうことになる。

 そんな彼らは1月30日、「ダウンタウンDX」(読売テレビ制作/日本テレビ系列・木曜・22:00)に出演したのだが、これが「下剋上」と話題になったようなのだ。

「番組で松陰寺さんが“優しいツッコミ”を披露するため、ダウンタウンの松本人志さん(56)と浜田雅功さん(56)の間に立たされました。さっそく松本さんが『一旦、コマーシャルに行きましょう』とボケたのです。普通のツッコミなら『いかねーよ』とでも言うでしょうが、松陰寺さんは『行くしかない』と肯定してしまうのです。浜田さんが苦笑しながら松陰寺さんの側頭部を叩くと、スタジオが爆笑しました。浜田さんが古典的にツッコんだため、松陰寺さんの新しいツッコミがボケの役割を果たしたんですね。とても面白く、印象的な場面でした」(同・制作スタッフ)

 これに他の芸人も参戦する。ひな壇に座っていたお笑いトリオ「ネルソンズ」の和田まんじゅう(34)が「ちょっとトイレ行ってきます」とボケをぶつけてきたのだ。

 松陰寺は「我慢して……」と言いかけたが、すぐに「漏らす前に行け」と許可を与えてしまう。予想外のツッコミに松本も崩れるほどウケ、やはり浜田が側頭部を叩いてスタジオは盛り上がった。

「最後は浜田さんが後頭部を拳で軽く殴ったのですが、松陰寺さんは『愛のある拳は痛くない』と踊るように言うと、松本さんは『いいねぇ~! 爪跡残せたんじゃない?』と感心しました。このやり取りを『ザテレビジョン』が『ぺこぱ、浜田雅功に“優しいツッコミ”返し 松本人志「爪跡残せたんじゃない?」』と電子版の記事にして報じたほどです」(同・制作スタッフ)

 ぺこぱの評価が急上昇している背景には、「ダウンタウンDX」を見たテレビ関係者、特にバラエティ番組の制作スタッフが注目しているという事情がある。今後は、現状を遙かに超える出演オファーが殺到してもおかしくないという。

 改めてM-1グランプリを振り返れば、ぺこぱが最終決戦に進んだのは文字通りの“天国”だったに違いない。

ところが審査員の票は0票だった。これはやはり“地獄”だっただろう。ボケのシュウペイはM-1終了後、「3位、、、、悔しいです」とツイートしている。

 ところが「ダウンタウンDX」の成功で、優勝したミルクボーイより、ぺこぱのほうがトークでは優れているかもしれないと注目されつつある。1位と3位の熱いバトル。今年のテレビが面白くなる要素が1つ見つかったようだ。

週刊新潮WEB取材班

2020年2月9日掲載

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