【ロシア産業スパイ】ソフトバンク事件は氷山の一角、北方領土問題の解決は絶望的
スパイ映画さながらの自動車会社元トップの日本脱出劇からすれば、こちらはいささか冴えない感じが否めない。しかし、その地味さにかえって問題の奥深さが滲むのである。
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ソフトバンクの機密情報がロシアの産業スパイに奪われ、警視庁公安部が摘発した――。そう聞けば、“世界最先端の通信技術が壮大な工作の末に盗まれ、軍事転用されるのではないか”。こんな想像を重ねてしまうのも無理からぬこと。だが、1月25日に判明したソフトバンクをめぐる事件は、
「背景がすべて明らかになったわけではありませんが、盗られたのは大した情報ではないようです」
と、警視庁詰め記者。
「不正競争防止法違反(営業秘密の領得)の疑いで逮捕されたのは荒木豊という48歳。元ソフトバンク社員で、モバイルIT推進本部の無線プロセス統括部長でした。荒木は、携帯電話基地局の保守点検や作業手順の情報2点をロシア人スパイに渡しています。見返りは十数万円の現金と飲食接待。ロシア人スパイは在日ロシア通商代表部の現役職員と元職員です。荒木は昨年2月に勤務先のサーバーから情報を抜き出したんです」
警視庁は外交特権の壁に阻まれロシア人を逮捕できず。警察庁を通じてロシア大使館に2名の出頭要請をしたが、唯々諾々と応じるはずもない
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