ゴーン事件でちょっと空回り…森雅子法相は「カメラ映りばかり気にしている」?

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ちょっと空回り

 まずは、彼女の“見た目”。法務省関係者によると、

「省内で言われているのは、“服装や髪型、メイクがいつもばっちり決まっている。アタマのセットやメイクにはそれなりに時間がかかる。仕事や勉強の時間が削られているのではないか”。女性職員に言わせると、“目力を強く見せるためにアイラインを目の上下にガチッと引き、カメラ映りばかり気にしている”そうです」

 オウム麻原の死刑を執行した上川陽子元法相にはなかった評だ。コラムニストの山田美保子さんの見方は対照的で、

「世界に向けてお顔を晒してメッセージを発信するわけですから、きれいに武装することは、むしろ必要です。森さんはメイクがお上手ですし、上手な方はさほど時間はかかりませんよ」

 もっとも法務省内には、

「昨年末、死刑執行も経験してすぐにゴーン事件。大変な中、頑張っているけれど、ちょっと空回りしている」

 との声も。幹部が明かす。

「たとえばゴーン会見を受けた会見。9日の午前1時前と午前9時過ぎに2回やりましたが、省内では最初の時間の会見は異例と、慎重な意見が多かった。それを大臣が押し切ったのです。結果、ゴーンが日本の司法の場で“無罪を主張すべきだ”と言わなくてはならないのに、“無罪を証明すべきだ”との失言を世界に発信してしまった。さらには、メディアから“紙を読まず、自分の言葉で話してはどうか”と指摘され、“紙にある文言は私が考えているんですよ!”と色を作(な)して反撃してしまったんです」

 そして、関空視察。

「空港を所管する国交省の大臣が、保安検査体制の厳格化を指示した。それでいいのに、森大臣はあのプロメイクで“シマ”を乗り越え、わざわざ行った。大臣視察は大勢の人が動き、仕事も現場も止まる。むろんコストは税金で賄われる。パフォーマンスと指摘されても仕方ありません。その時間があるなら、大臣はゴーンを逃がした体制の責任者なのですから、GPS導入も含め、保釈制度のシステム構築に力を割くべきです」

“今年は自分の色を出していきたい”。周囲にそう話しているというが、さて……。

週刊新潮 2020年2月6日号掲載

ワイド特集「麒麟便り」より

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