桑田真澄、高津臣吾、ラミレス、川相昌弘はなぜ落ちた? 記者投票で決まる「野球殿堂」の仕組み

スポーツ 野球

  • ブックマーク

Advertisement

 先頃、野球殿堂入りが発表されたが、そのうちのプレーヤー部門が初めて“該当者なし”となった。

 名球会入りは「2000安打」「200勝」「250セーブ」など数字で明確に規定される。だが、こちらは記者投票で決まる。プレーヤー部門は全体の75%の得票が必要だ。

 惜しくも7票足らず落選となったのは、今季からヤクルト監督に就任した高津臣吾氏(51)。次いでDeNA監督のラミレス氏(45)、犠打世界記録保持者の川相昌弘氏(55)と続いた。

「高津は国内通算286セーブで名球会入りしていますが、殿堂入りには“これを達成した”という象徴的な何かが欲しいんですよね。高津はそこがビミョーなんだよなぁ」

 と、投票資格があるスポーツ紙デスクが胸中を語る。

「川相は世界一という肩書があるけど、やっぱりバントで殿堂入りというのは抵抗があるんですよね」

 宮本慎也氏(49)、野村謙二郎氏(53)、石井琢朗氏(49)ら2000安打達成者も軒並み落選している。

「昔と比べて試合数が増え、その価値は下がっていますから。その点、200勝はここ10年で黒田博樹(44)しか出てなくて、稀少性が高まっているんですが」(同)

 ちなみに、黒田氏は“引退後5年以上”という資格をまだ満たしていないため、投票対象ではなかった。

 対象の投手には、通算173勝の桑田真澄氏(51)がいるが、得票34%で6位。

「桑田というと、過去の借金問題を思い出してしまう。7位の小久保裕紀(48)は脱税事件で名が挙がった。8位のタフィ・ローズ(51)は乱闘のイメージが……」

 とは投票に参加した大手紙ベテラン記者。同率8位の前田智徳氏(48)にしても、

「引退後は饒舌でひょうきんな側面を見せているけど、現役時代はろくに取材対応せず、記者ウケは最低。我々も人間だから、そういう輩には入れたくない」(同)

 来年はどうなるかな

週刊新潮 2020年1月30日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。