東京五輪を逃したレスリング「登坂絵莉」 リオ五輪「金メダリスト」はパリを目指すのか

スポーツ 2020年1月9日掲載

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 五輪2連覇の夢は消えたが、そこに素晴らしき敗者の姿があった。12月中旬に駒沢体育館(東京)で行われたレスリングの全日本選手権。リオデジャネイロ五輪48キロ級の金メダリスト、登坂絵莉(26・東新住建)は、女子50キロ級の準決勝で須崎優衣(20・早大)に0-6で完敗した。「終わったなと思いました」などと語った。

 半年前、6月の全日本選抜選手権。リオ五輪後、足の指付け根を手術するなどの苦難から復帰した登坂は須崎に圧倒され、たった1分半でテクニカルフォールにより敗れた。この時点で3位以内なら五輪内定だった世界選手権の出場権を逃し、ほぼ東京五輪は絶望的となる。最大の目標を失い至 学館大学での練習も、午後だけ参加していたという。

 9月にカザフスタンで開催された世界選手権は、須崎にプレーオフで勝った入江ゆき(27・ 自衛隊)が出場した。ところが彼女がカザフスタンで出場枠を取ることができず、わずかなチャンスが登坂に巡ったのだ。事実上、50キロ級は登坂、入江、須崎の三つ巴の五輪代表争いだったが、登坂は入江にも勝てていなかった。

 この日、マットサイドには同じリオ五輪の金メダリストで、世界選手権3連覇して東京五輪を決めていた川井梨紗子が付いた。川井は「至学館大学では登坂さんが1年先輩なんですけど先輩は富山県出身で私は隣の石川県出身。北陸同士で仲が良かったんです」と話す。

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