「いきなり!ステーキ」と「大戸屋」テレビ取材が裏目 ブラック企業と呼ばれる共通点

ビジネス 企業・業界 2019年12月27日掲載

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「いきなり!ステーキ」と「大戸屋」に対し、SNS上で「ブラック企業」との批判が集まっている。今も拡散は続いており、例えばツイッターなら《いきなりステーキ(註:原文ママ)といい大戸屋といい、世の中ブラック企業だらけだな》という具合だ。

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赤字転落、企業イメージも悪化!

 両社とも今年は赤字に転落、「消費者の支持を失っているのではないか」と指摘されていた。その上、企業イメージまで悪化させていることになる。いきなり!ステーキと大戸屋に何が起きているのか、時系列で振り返ってみよう。

 最初に動きがあったのは、いきなり!ステーキ。12月8日ごろ、ツイッターに渋谷店の写真が投稿された。そこで「社長からのお願いでございます」という張り紙に注目が集まり、大きな話題になったのだ。

 手書きの文字を印刷したように見える張り紙は、《いきなりステーキは日本初の格安高級牛肉の厚切りステーキを気軽に召し上がれる食文化を発明、大発展させていただきました》という自画自賛で始まっている。

 しかし途中から文章のトーンは変わり、《お客様のご来店が減少しております。このままではお近くの店を閉めることになります》と窮状を訴える。そして《ぜひ皆様のご来店を心よりお待ちしております》と来店を呼びかけて終わるのだ。

 他の店舗でも張り紙が発見されたこともあり、ツイッターでの拡散は速かった。《こんな張り紙出すくらい業績下がってるんですね》という驚きの声、《張り紙がしてあったんだが……アレ逆効果じゃね?》という目撃者による疑問、《値下げに踏み切る》べきだという提案など、まさに議論百出という状況となった。

 だが最も数の多かったツイートは、この張り紙に「上から目線」と反発を示すものだったようだ。張り紙に書かれた来店を懇願する文面と「上から目線」という批判が結びつかない方もおられるだろう。経済担当記者が解説する。

「ツイートの大半が『いきなり!ステーキが赤字に転落したのは、会社側の経営ミスが原因』という前提条件を共有していました。そうした考えから張り紙を『経営ミスを無視し、まるで消費者が来店しないことが業績悪化の原因であるかのように書かれている』と解釈して反発したようです。一瀬邦夫社長(77)が経営の不振を自分たち消費者に責任転嫁していると受け止めたことから『上から目線』という批判が出たのだと思います」

 反響の大きさにフジテレビやAbemaTVも張り紙問題を取り上げた。この2局には一瀬社長が取材に応じ、VTRなどで紹介された。張り紙を掲示した理由として、「実情を知ってもらうことが一番手っ取り早いと思った」などと説明した。

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