沢尻エリカ、木下優樹菜、剛力彩芽…2019年を騒がせた「懲りない女」たちの共通点

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紗栄子や田中みな実、橋本環奈の活躍に見る、昔の自分を「忘れられる」強さ

 例えば「1周回って好きになった」と言われる紗栄子と田中みな実。2人に共通するのは、最初は「あざとさ」と交際相手の名前を売りに話題を作り、知名度が伸びてきてから自分のキャラを転向したことである。紗栄子は美容やファッションアイコンとしても人気だが、今は被災地へのボランティアを続けるたくましいママぶりが評判だ。田中は言わずもがな、自虐キャラから美容マニアへ転身して写真集も絶好調。今ではぶりっこも再び武器にしている。2人とも「女に嫌われる女」というキャラで話題になりながら、ボランティアや子育て、美容といった女性の琴線に訴える分野をアピールすることで、同性の支持も勝ち取った。「あざとい」というキャラでくすぶることなく、あざといキャラがこんなことをやったらよけいに嫌われるかも、という自意識さえも忘れることのできる強さがある。

 また「千年に一度の美少女」と称される橋本環奈も、忘れることのできる強さがある女である。体形への批判など、インターネット上の中傷を見て傷つくが、ご飯をばくばく食べて忘れると言っていた。体型を批判されても食べたいものを食べる。絶世の美少女というスペックにあぐらをかくこともなく、変顔や全力のコメディーもいとわない。そんな彼女の生き方は、だからこそというべきか、絶大な支持をキープし続けている。

 世の中はどんどん忘れていく。過去の自分やキャラが忘れられないのは、自分含めてごく少数の人間だけかもしれない。うまく忘れる術、忘れられる術をちゃっかりと身につけ、飄々と生きていけるタレントの時代になっていくのだろう。「死んだ女よりもっとかわいそうなのは、忘れられた女である」という名言があるが、生きている女で最も強いのは、忘れることができる女なのかもしれない。

(冨士海ネコ)

2019年12月26日掲載

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