秋篠宮さまがお誕生日に「天皇」よりも「上皇」に先にご挨拶した真意

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皇室カレンダーも…

 つまり、本来は比べるべくもない天皇と上皇の権威が、この度のご挨拶の順番では「上皇が上」になっていはしないかと、この関係者は案じているわけだ。大手メディアの皇室担当記者もこう続ける。

「生前退位にあたり、上皇の呼称に関して本当に『上』と付けていいのかという議論があった。『上』と付けることで、天皇陛下より『上位』であるとの誤解を招きかねないのではないかと。それほど、天皇と上皇の二重権威問題は、細心の注意を払わなければならない案件だと言えます」

 事実、本誌(「週刊新潮」)10月17日号で報道の通り、宮内庁の許可を得て製作・発行された来年の皇室カレンダーには、天皇皇后両陛下のツーショットより、上皇ご夫妻のそれが先の月に掲載されていて、既に二重権威が懸念される事態が起きているのだ。そこに来ての、「順序逆転ご挨拶」。皇室ジャーナリストの神田秀一氏が、

「秋篠宮さまのご挨拶の順番には大変驚きました」

 と語るのも、無理からぬところがあるのだ。

「前例主義の皇室において今回の順番は記録として残り、新たな前例となってしまうことは間違いなく、大きな意味を持ちます」(同)

 今月29日には、佳子さまが25歳のお誕生日を迎えられる。「二重権威」が杞憂であることを願うばかりだ。

週刊新潮 2019年12月12日号掲載

ワイド特集「風雲急を告げる」より

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