安倍総理とニューオータニ創業一族を繋げる「神の水」…オカルトセミナー信奉の同志だった

国内 政治 週刊新潮 2019年12月5日号掲載

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手をかざし続けた

「慧光塾の光永仁義氏は安倍総理の父親の安倍晋太郎さんと同じ山口県の油谷出身。光永氏は元々実業家で、晋太郎さんのパーティー券を1千万円分購入したのが安倍家との縁の始まりでした」

 そう明かすのは、安倍家と親しい地元関係者。

「光永氏はその後、事業に失敗して一文なしに。そこで、晋太郎さんの奥さんの洋子さんのツテを頼り、起業家たちに宗教的なアドバイスをしている女性に弟子入りした。その女性がやっていたのが“慧光塾”なのですが、いつの間にか光永氏が代表に収まっていた」

 彼がホテルニューオータニに事務所を置いていたことは先述したが、

「ニューオータニの大谷和彦社長もテーオーシーの大谷卓男社長も光永氏に心酔しきっていた。和彦氏は“私はうつ病で人に会うのが難しかったが、光永さんに治してもらった”と言っていたし、卓男氏にいたっては“先生! 先生!”と呼んで、“先生のおかげで腰が痛いのが治った”と言っていましたよ」(同)

 また、安倍晋太郎氏も光永氏の“治療”を受けた一人だという。

「がんで亡くなる前の年、病院を一時退院していた時期に光永氏は毎日、夜になると安倍家に赴いて、晋太郎さんの体に手をかざしていたそうです」(同)

 晋太郎氏の死後、光永氏との関係は息子に受け継がれることになった。そして、拉致問題に注力していた安倍総理は02年にニューオータニで開催された光永氏の「誕生会」で、

「(光永氏の)パワーで北朝鮮を負かしていただきたい」

 と発言するほど心酔するに至るのだが、そのきっかけは「病」だったという。

「晋三さんが官房副長官になった頃だから2000年前後のことだと思います。元々彼は潰瘍性大腸炎という持病を抱えていましたが、それとは別の、命にかかわる大病を病院で宣告された。それを、“光永さんが治してくれた。こんなこと、本当にあるんだね”と言いだしたのです」

 先の安倍家と親しい地元関係者はそう話す。

「光永氏にも聞いてみたら、大病を宣告されて以降、毎日毎日晋三さんの元に通って手をかざし続けたと言う。で、半月ほど経った頃、晋三さんに“もう大丈夫”と伝え、別の病院でセカンドオピニオンを受けるよう勧めた。晋三さんが慶応大学病院で検査を受けたら、“どこも悪いところはない”と言われた、と……」

 俄かには信じがたいエピソードだが、この一件により、安倍総理は光永氏の「神の手」を信じ込み、公の場で「北朝鮮を負かして」などとマンガじみた発言をするようになったのだ。

「銀座とかで光永氏と飲んでいると、晋三さんから光永氏に“ちょっと体調が悪いんだけど、今から行ってもいいかな”と電話が入ることも何度かあった。関係性は光永氏のほうが完全に上で、“じゃあ2時間後にオータニに来て”などと言う。で、ニューオータニの光永氏の事務所で施術をするのです」(同)

 光永氏が主宰する慧光塾は安倍総理にとっての心の拠り所であり、「施術」を受けに通ったニューオータニは特別な場所だったに違いない。桜を見る会を巡る騒動は、両者の「歴史」に新たな一ページが加わったに過ぎないのだ。

特集「『神の水』でつながる 『安倍総理』と『ニューオータニ』のただならぬ関係」より

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