ダニエル・カールが日本で見つけた飲食店 美味しいNIPPON

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 好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第17回は、ダニエル・カールさん。今回は「イタリアン バル レガーレ + 茂」に伺いました!!

 世にも珍しい、山形弁研究家を名乗るダニエル・カールさん。「カリフォルニア生まれ、山形育ち」を自任する彼が、最近頻繁に訪れるのが「イタリアン バル レガーレ + 茂」だ。

 豊洲や川崎などの市場にシェフが行き仕入れた新鮮な魚介類をふんだんに使ったイタリア料理を手ごろな価格で楽しめる。イカ釣り漁船のランプを使った内装はオシャレで、若い女性客も多いそう。

「最初は女房が見つけてくれたんです。女房は味にうるさいんですが、その彼女が感動するんですから間違(まちげ)ぇねぇなって(笑)。若(わけ)ぇもんがデイトするにはピッタリな場所ですね。僕はデイトしましぇんけど。来るたび、食べたことのないメニューを注文する、そのどれもが外れなし!」

 中でもダニエルさんの最近のお気に入りは、「クアトロフォルマッジ」。4種類のチーズを使ったピザで、お好みでハチミツをかける。

「オラ、こんなピザをアメリカで見たことねぇよ。日本の料理ってこれみたいに、甘じょっぱいといった、味のコンビネーションが巧みですよね。これには日本の右に出る国はいないと思いますよ」

 流暢な山形弁だけでなく、日本食にも詳しいダニエルさんだが、初めて来日した高校生の頃は、日本料理になかなかなじめなかった。

「豆腐とか味が無くて何がうめぇんだって。でも、その時、留学支援してくれた人が『なんでも7回は試しなさい』って言うんだ。その人の言うとおりにしてたら、豆腐も納豆も食べられるようになったんです」

 以後、その言葉は、ダニエルさんの座右の銘になり、山形に英語指導へ行った際にも、それを心の中で唱えながら山形弁を学んだそう。

「その言葉のおかげで、生魚も大好きになってね。こんなにも生のタコを愛するアメリカ人はいないよ(笑)。この『奇跡のカルパッチョ』は凄い美味しいから、カメラさんもマネージャーさんも、さぁ食べて食べて!」

週刊新潮 2019年11月28日号掲載

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