沢尻エリカをさっそく持ち上げたテリー伊藤 背景にエイベックスとの浅からぬ関係?

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 女優の沢尻エリカ容疑者(33)が11月16日に合成麻薬・MDMAを所持していたとして逮捕された事件の余波が続いている。その一つは、TBSの情報バラエティー「サンデージャポン」(日曜9:54)の出演陣の発言への批判だ。逮捕翌日の17日放送分から早々と復帰の話をしたり、彼女を特別視したりする発言について、SNS上に「不謹慎」などの反発の声が渦巻いた。この番組の出演陣の大半は芸能人と芸能関係者。同業者の犯罪を語ることの難しさが浮き彫りになった。

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 ワイドショーにバラエティー色を加味したのが、「サンデージャポン(以下、サンジャポ)」。司会はお笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(54)と田中裕二(54)で、その1週間に起きたニュースを振り返り、出演陣がコメントするという構成。2001年に放送が始まった情報バラエティーの草分けだ。

 ニュースを扱う情報バラエティーは日本独特のものであり、海外では類を見ない。日本でも1990年ごろまでは存在しなかった。比較的新しいスタイルの番組。このため、時に厄介な問題が生じる。沢尻エリカ容疑者の逮捕劇に対する「サンジャポ」出演陣のコメントに視聴者が抱いた強い違和感も、その一つと言えるだろう。この番組に限らず、芸能人が同業者の犯罪や不祥事を語るのは簡単ではない。普段の付き合いや利害関係があるのだから。

 新聞、雑誌が事件に関するコメントを外部の人物に求める場合、まず容疑者や被告との利害関係の有無を吟味する。中立の立場で語れる人物を選ぶ。時には事件の真相に近づくため、容疑者らに近い人物のコメントを掲載することもあるが、その場合は人物の立場を明確にする。だが、情報バラエティーが芸能人の犯罪を扱う折には、これが曖昧だ。今年6月の吉本興業の闇営業問題の際も、吉本と利害関係のある芸能人のコメンテーターが、何食わぬ顔で吉本擁護を繰り広げた。

 SNS上で大いに物議を醸した「サンジャポ」の場合、最初の放送は沢尻容疑者の逮捕から一夜明けた11月17日。沢尻容疑者と特に接点が見当たらない、医師でタレントの西川史子氏(48)のコメントは次の通り。

「たぶん、“沢尻エリカ”という人を演じるのに、ストレスがあった、プレッシャーがあったんじゃないかと思うんです。もし、女優をやってなかったら、こういうことはなかったと思うんですよ。だから、女優に向いてないんじゃないですかね」

 一方、違和感や批判の声がSNS上で渦巻いた演出家・テリー伊藤氏(69)の言葉はこうだった。

「沢尻エリカは芸能界でも唯一無二の存在だと思うんですよ。圧倒的に美しいでしょ。あの存在って、吉永小百合さんとか夏目雅子さんに近い、物凄い力がある。そうすると若い時から、この芸能界で他の人も(それが)分かるわけですよ。彼女に対して、みんな敬語使う。そうすると、彼女は孤高になっていくわけじゃないですか。それこそ(沢尻容疑者の出世作『パッチギ!』を2005年に監督した)井筒(和幸)さんのような人がいないと。どうしても全ての判断を自分でしていく。その中で、甘える時には、例えば(元夫の)高城(剛)みたいな男と付き合う。悪いわけじゃないけど。全く自分と違う男。そういうものがいつも、これからも続いていく。そういう時に彼女が、そこ(薬物)に手を出してしまったのは残念ですよね。多分、執行猶予が付いて、3年くらいですよ。今33歳。これから3、4年、女優として一番いい時期に、もったいない。(中略)出てきても孤独の中で自己判断していく。そこが大変だよね」

 これに元国会議員でタレントの杉村太蔵氏(40)が猛反発。杉村氏は、薬物で逮捕された者は一発アウトで、テレビの世界から退場すべきだと主張する。

「テリーさんは持ち上げすぎなんだよ。はっきり言って」

 しかしテリー氏は、「いや、本当に唯一無二の存在なんですよ」と譲らず、さらに、こう語った。

「これから彼女はいずれ復帰しますよ。その時に見ているほうが、『あー、あの捕まった沢尻ね』っていうのが頭のどっかに残っちゃうわけ。そうすると、演技やっていても、それを消すのがなかなか難しい。そこがね、執行猶予3年以上のダメージを彼女は負ってしまったんだよね」

 さらにテリー氏が、「沢尻は脛に傷が付くわけじゃないですか。これがまた彼女の伝説になるかもしれない」とも論じると、西川氏は「それはやめてくださいよ」と声を上げた。

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