10日で2度犯人に逃げられた大阪地検、トップを直撃取材すると…

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 戦後の上方漫才を支えた人生幸朗(こうろう)・生恵(いくえ)幸子のぼやき漫才。人生さんが世相や歌謡曲をやり玉にあげては、「責任者出てこい!」と笑わせた。泉下の師匠に、10日ほどで2度も犯人に逃げられた大阪地検を一喝してもらいたいところである。

 覚せい剤取締法違反と大麻取締法違反で公判中の大植(おおうえ)良太郎被告(42)。今月9日の午前4時前、護送中の彼は、検察事務官に「手錠がキツい」と訴えた。事務官が片方を外した刹那、暴れに暴れ、ワゴン車から飛び出し闇へと消えたのだ。

 大阪府警担当記者が語る。

「捜索を担当させられた刑事には、地検に対して怒りをブチまける人、“またか”と呆れて嗤う人、2通りいますね。逃走した場所は東大阪市の路上ですが、逃走時、大植は腰縄をつけ、右手に手錠をしたまま。さらには丸坊主に裸足と、かなり目立つ風体でした」

 けっきょく、2日後の11日になって大阪市内で身柄確保できたからよかったようなものの、護送担当の検察事務官には、なにしとんねんとぼやきたくもなる。

「公判中に保釈されていた大植は、大阪地裁岸和田支部の判決公判に3回出廷しなかったとのこと。今月7日に保釈取り消しとなっています。府警が大植を発見して地検に身柄を引き渡した。それで地検が仮留置先の枚岡(ひらおか)署に護送していたわけです。枚岡署からは目と鼻の先、500メートルほどの場所なんですよね」

 それも薬物事案なのに3人だけで対応し、車内で被告の両側を挟んでいなかったというオマケつき。人生さんの相方の生恵さんにも、「アホか、この泥亀!」と突っ込んでもらいたい。

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