東京駅の目の前に「ブルガリ小学校」3年後に開校予定

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 JR東京駅の八重洲南口から外堀通りを隔てた一画で連日、重機がうなりを上げている。駅から徒歩1分のこの超一等地に小学校ができるとか。

 近隣の再開発事業の一環として建設中なのは、地上45階、地下4階建ての高層ビル。その40階以上に「ブルガリ ホテル東京」が入居する。イタリアの名門ブランド・ブルガリが日本でホテルを開くのは初で、他にはオフィスや商業施設もできるのだが、そこになんと小学校も。

「その立地から地元関係者の間で“ブルガリ小学校”と話題なんです」

 とは現地のある事情通。

「住民は皆、具体的な再開発計画を聞くまで、小学校が併設されるとは思いもしませんでした。この地域では30年くらい前から区やデベロッパーが再開発を議論してきました。でも、中央区立城東小学校があって、話が進まなかったのです」

 ところが、数年前から城東小の校舎の老朽化が問題となり、移転が検討されるようになったそうだ。

「とはいえ区内に似たような規模のまとまった土地はありません。そこで区は、再開発事業に城東小の土地を提供するかわりに、敷地内に小学校を新築することを呑ませたワケです」

 なるほど。小学校は区立のそれなのだった。計画によると、新校舎はホテルから独立した4階建て。1階は会議室等、2階には体育館、3階と4階には普通教室のほか、25メートルの温水プールや給食の調理室なども設けられる。最上階の4階には吹き抜けの屋上運動場に職員室や図書室、音楽室も。エレベーターまで利用できるそうで、ウ~ン、これではラグジュアリーホテルもかくやか。区の担当者も、

「施設等は区内の他校と比較して、一切の過不足がないように配慮しています」

 と胸を張る。ところで同じ中央区では昨年、銀座駅近くの名門・泰明小学校が一式8万円の「ジョルジオアルマーニ」デザインの制服を導入して話題になったばかり。ならば、城東小も廊下にフカフカな絨毯を敷き詰めたり、時計にダイヤをあしらったりする?

「たまたまホテルができるだけで、ブルガリと学校とは一切関係がないんですよ。もちろんご縁なので、子どもたちにいずれテーブルマナー教室でも開いてくれたら嬉しいですけど」(城東小PTAの飯田太輔会長)

 ブルガリ小、3年後開校。

週刊新潮 2019年11月21日号掲載

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