大阪NHK制作の「スカーレット」地元・関西の視聴率は関東よりなぜ低いのか
関西人は朝ドラが嫌い!?
スポーツ報知(電子版)は11月14日、「戸田恵梨香主演の朝ドラ『スカーレット』第39話視聴率は20.3%」と報じた。今のところは“及第点”という評価のようだ。民放キー局で番組制作に携わる関係者が分析する。
(註:視聴率はビデオリサーチ調べ、註釈がない場合は関東地区、記事の引用に関してはデイリー新潮の表記法に合わせた、以下同)
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「9月30日に放送された第1回は関東地区が20.2%、関西地区が19・4%と好スタートを切りました。関東地区では10月7日からの第2週は平均視聴率が20・2%と伸びましたが、その後、10月末までは19~18%台が続き、20%台を割ってしまいました」
だが、11月に入って盛り返す。例えば8日は21・4%、11日が21・7%という具合だ。舞台が大阪から信楽に戻って人気が復活したとみてよさそうだ。
「松竹新喜劇の代表であり座長である渋谷天外さん(64)や、イッセー尾形さん(67)が加わり、あまりに濃すぎる演技に視聴者は釘付けなのだと思います。北村一輝さん(50)と富田靖子さん(50)は安定した魅力ですし、NHK大阪の制作だけあって関西弁が完璧です。ところが逆に、地元である関西地区の視聴率は11日なら関東地区の21・7%に対して17・6%、12日でも関東は19・3%でしたが関西は17・4%と、常に東高西低が続いています」(同)
この関係者によると、NHKの「連続テレビ小説」の視聴率は“東高西低”が珍しくないという。
「4月から放送されていた前作『なつぞら』はNHK東京が制作し、関東は21・0%、関西は18・3%という数字でした。またその前、18年10月から今年3月まで放送されていた『まんぷく』はNHK大阪が制作し、地元に縁の深い日清食品の歴史をテーマにしたにもかかわらず、関東が21.4%、関西が19.5%と東京の方が好調という結果になりました」
実は、この“東高西低”の問題だが、ここ数年といったようなスパンの話ではない。2000年代の初頭から指摘されているのだ。産経新聞が2000年10月4日に掲載した「NHK『オードリー』視聴率 地元の関西で低調」をご覧いただこう。
《NHKの朝の連続テレビ小説の新シリーズ「オードリー」の初回(2日)の平均視聴率が関西地区で19・7%と、京都が物語の舞台であるにもかかわらず振るわなかったことが3日、ビデオリサーチの調査で分かった。関東地区は23・2%だった。
NHK大阪局広報は(1)関西では関東ほど朝の連続テレビ小説が定着していない(2)五輪の総まとめをした民放のワイドショーにくわれた-と分析している》
さらに朝日新聞が04年6月18日の大阪夕刊に掲載した「『朝ドラ』視聴率の低迷、なぜ?(シアター04)」も一部を引用させていただく。
《朝ドラの平均視聴率はなぜか「東高西低」で、関西では20%台でも、関東地区では90年代初めまで平均30%以上の人気を維持していた》
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