中日「根尾昂」の1年目は期待外れも……外野コンバートで“イチロー”に化ける可能性

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複数のポジションを守れる

 根尾にとって、陽岱鋼という“好例”がいるのは朗報ではないか。一方で、中日の担当記者は「与田剛監督は根尾に複数のポジションを守れるように期待している」としたうえで、こう語る。

「与田監督は『セ・リーグでは複数のポジションが守れることが非常に大きいと感じた』と話しており、秋季キャンプでは、根尾に外野やセカンドの守備練習もやらせています。本職のショートに加えて、セカンドや外野をできるようにして、幅を持たせた起用をしようとしていますね」

 前出の本西氏は、与田監督による根尾の起用法について、以下のように分析している。

「現状を見ていると、しばらくは外野と内野の併用という形になると思いますね。チームとしては京田をショート、根尾を外野で使う。京田の調子次第では、ショートを守らせる、そういう形になりそうな感じはあります。個人的には、外野手一本で取り組めば、根尾は“イチロー”クラスの選手になりそうな気もします」

 球界の関係者が口をそろえるのは、「根尾は今どき珍しい好青年」。少年時代から勉強もできて、まさに「文武両道」を絵に描いたような選手だ。人間性を称賛する声も多く、高い向上心で野球に没頭している。とはいえ、過去、甲子園のスターが鳴かず飛ばずのまま、華々しいプロの世界から去った例は数知れない。決して期待外れで終わらないように、根尾にはぜひとも頑張ってほしいものだ。

週刊新潮WEB取材班

2019年11月14日掲載

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