徳井義実をバッサリ斬ったTBSと“最大限配慮”の日テレ この差はなぜ生まれたか

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吉本番組の多い日テレ

 徳井をニュースで最初に報じたフジ、バッサリと斬り捨てたTBS、最大限配慮するという日テレ。同じ民放でも三者三様となったのはなぜか。

「フジで徳井のレギュラー番組は深夜枠。しかも30分番組の『テラスハウス』と、10分番組の『乃木坂46のザ・ドリームバイト!』ですからね、『乃木坂~』には彼女たちが出ていればいいでしょうし、最初から徳井を守るつもりはなかったのでしょう。また、TBSはヤラセ問題を叩かれ、10月21日にバラエティ番組『消えた天才』と『クレイジージャーニー』の2番組の打ち切りを発表したばかり。徳井問題は自局の問題ではありませんが、対応は早いほうがいいと判断したのでしょう。一方、日テレは徳井の番組が4本と一番多かった。しかも、ゴールデンタイムのMCばかり。ゲスト出演なら編集でカットすることも可能でしょうが、メインではそうもいきません」(同・民放関係者)

「最大限配慮する」と社長も言っているが、

「最近は予算削減の煽りを受けて、昔のように長時間収録することが少なくなっています。つまり、収録しながら、十分な内容が取れた時点で収録を終了するという、コスパの良い方法に切り替えているのです。徳井の出演部分をカットしても、その部分を差し替える素材が残っていないんです。日テレは、そうした働き方改革を進めてきたと聞きます。だから日テレは、徳井への対応をすぐに発表せず、というよりも発表できずに、他局の出方を探っていたようです」(同・民放関係者)

 それでも、対応は追いつかなかったようだ。11月1日、日テレは「金曜ロードSHOW!」で、『ナイト・ミュージアム/エジプト王の秘密』を放送したのだが、蝋人形を演じたダン・スティーヴンス(37)の声が徳井だった。

「さすがに、吹き替えを差し替えることはできません。問題はこれからでしょう。日テレは『女芸人No.1決定戦 THE W』を12月9日に生放送します。過去2大会の司会を務めたのが徳井で、今回もその予定でした。毎年この時期に、ファイナリストの発表を徳井が行っていたのですが……」(同・民放関係者)

 その会見は10月28日だった。むろん徳井の出る幕ではない。

「異例の担当プロデューサーによる発表でした。この時に徳井の降板を発表するかと思えば、“検討中”としか言わなかったので、取材していたマスコミも驚いたそうです。12月になれば、徳井が復帰できるとでも考えているんですかねえ」(同・民放関係者)

 この期に及んで何を迷っているのだろうか。

「やはり今の日テレは、吉本芸人に頼りすぎていますからね。『スッキリ』は加藤浩次(50)ですし、『ガキの使いやあらへんで!』はダウンタウン、『行列のできる法律相談所』は東野幸治(52)と後藤輝基(45)、その特番では明石家さんま(64)、『ぐるぐるナインティナイン』、『踊る!さんま御殿!!』、『東野・岡村の旅猿』、『ウチのガヤがすみません!』、『満点☆青空レストラン』は宮川大輔(47)……、MCの番組だけでも、出てくる出てくる。MCでないものを含めれば、『イッテQ!』や『天才!志村動物園』『世界一受けたい授業』『嵐にしやがれ』などなど、吉本芸人が出演している番組はバラエティ番組のほとんどと言っていいほど。『今夜くらべてみました』で徳井の代役として起用されることになったのも今田耕司(53)でした。徳井をバッサリと切ることで、他の吉本芸人の番組に影響でもあったら大変と考えているのでしょう」(同・民放関係者)

 だからといって、吉本興業に忖度などしていない、といわんばかりに、しっかり申し入れをした事実を、日テレ社長自ら会見で明かしている。

〈国民の義務など社会的立場のある出演者に対するガバナンスをしっかりしてほしい、ということは再度申し入れております〉(小杉社長)

“再度”というのは、闇営業問題に続いて、という意味だ。今さらという気もしますが……。

週刊新潮WEB取材班

2019年11月6日掲載

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