木村拓哉、「グランメゾン東京」豪華共演者と「ソロ・プロジェクト」にみる葛藤

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ソロアルバムのわけ

 SMAP解散後の、キムタク主演の連続テレビドラマは2本。前出の「A LIFE~愛しき人~」と昨年放送された「BG~身辺警護人~」(テレ朝)である。

「映画もあります。それが『無限の住人』(17年公開)です。SMAP解散後ということで鳴り物入りで公開されたのですが、興業収入は10億円に達せず、大コケとまで言われた。これ以降、キムタクは共演者にこだわるようになります。自分さえ出演すれば動員や視聴率が上がる時代ではないと悟ったようです。それを実行に移したのがドラマ『BG~身辺警護人~』でした」

 たしかに「BG」では、江口洋介(51)や斎藤工(38)、上川隆也(54)、石田ゆり子(50)、菜々緒(30)など豪華な出演陣が話題となった。平均視聴率は15・2%、矢沢永吉(70)が出演した最終回は17・3%を獲得した。

「映画も同様です。昨年(18年)8月に公開した『検察側の罪人』では、後輩の嵐で、役者として定評がある二宮和也(36)と共演し、興収は30億円近くに。続く、今年1月公開の『マスカレード・ホテル』では、今一番人気があって、劇場に客を呼ぶことがデキる女優を徹底的にリサーチし、白羽の矢を立てたのが長澤まさみ(32)でした。長澤としては、キムタク主演よりも、東野圭吾(61)原作ということに心が動いて、オファーを受けたと言います。結果として、46億円もの興収を達成。この結果に最も喜んだのは、映画会社、プロデューサー、出版社でもなく、主演のキムタク本人だったというのは業界でもよく知られた話です」

 それが、今回の日曜劇場にも繋がるというわけか。ならば、役者が本業だったはずのキムタクが、来年1月にソロアルバムを発売するのはどういうことだろうか。

「1月のソロアルバム発売とソロでの音楽活動開始を情報解禁したのは、ドラマがスタートする直前の9月末。万が一、日曜劇場で視聴率が取れなかった時のことを考えて先手を打ったのでしょう。俳優業以外に、保険をかけていくつもりなんでしょう」

 ソロアルバム「Go with the Flow」も、稲葉浩志(B'z)やLOVE PSYCHEDELICO、森山直太朗、槇原敬之、水野良樹(いきものがかり、HIROBA)、小山田圭吾(コーネリアス)など豪華なメンバーが楽曲を提供している。

「アルバムは、彼の唯一のレギュラー番組である『木村拓哉 Flow supported by GYAO!』(TOKYO FM)にゲスト出演してもらったミュージシャンたちに、番組終了後、楽曲提供を直接お願いするという、泥臭いことまでやった結果の産物です。実はこれは、所属するジャニーズ事務所の意向ではないんです。キムタク発案のプロジェクトなんです。もっとも、妻である工藤静香(49)のアドバイスあってのものだそうですが」

 飯島女史が離れた今、キムタクのマネジメントは、“北関東の姫”(byナンシー関)こと工藤静香が行っているのか。

「ジャニーズ残留を決めたのも、彼女の強い意向でしたから。もっとも、不安がないわけではない。飯島女史の許可を取らずにキムタク主導で行った前歴が、96年に出版された写真集『木村拓哉』(川島インターナショナル)でした。川島インターナショナルというのは、彼の父親が勤めていた会社の子会社。父はすでに人気者の息子の薄給について、ジャニーズ事務所に意見をし、版権を事務所に渡さずに発売しました。以降、ジャニーズ所属のタレントたちの給料が上がったとして、今ではキムタク親子の武勇伝のように語られているのですが、実は発売当初、この写真集は大して売れなかった。このままでは洒落にならないと思ったキムタクは、勝手な行動に激怒していた飯島マネージャーに頭を下げ、売れるためのプロモーションをしてもらった経緯があるのです。飯島女史がいない今、はたして彼と静香が主導したソロアルバムが売れるのかどうか、注目ですね」

週刊新潮WEB取材班

2019年10月20日掲載

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