「アメトーーク!」は宮迫博之なしで絶好調、ひな壇芸人たちの心理に微妙な変化

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ホトちゃんの才能が開花!?

 9月26日、バラエティ番組「アメトーーク!」(テレビ朝日系列・木曜・23:15)は「ツッコミ芸人が選ぶ このツッコミがすごい!」を放送した。その平均視聴率は何と9・0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)に達し、番組では今年最高の数字を記録したという。

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 ご存知の通り、闇営業問題で吉本興業は6月24日に宮迫博之(49)以下、11人の謹慎処分を発表した。当時の「アメトーーク!」は雨上がり決死隊、つまり宮迫と蛍原徹(51)の2人がMCを務めていた。

 処分が下ったため、当初は宮迫の出演場面を編集でカットして放送し、8月には蛍原をサポートする“週替わりのMC”が登場していたのだ。放送担当記者が言う。

「視聴者だけでなく、テレビ局関係者も『ホトちゃんだけで「アメトーーク!」を続けることは無理だろう』と思っていたはずです。ところが蓋を開けてみると、何と宮迫さんが降板してからのほうが、視聴率が伸びているのです。10月10日に放送した『~クセがすごい女性グループ~BiSHドハマり芸人』も8・5%と高視聴率でした」

 昔、「クリープのないコーヒーなんて」という有名なCMがあった。40代以上の方ならご存知だろうが、本来は「宮迫のいない『アメトーーク!』なんて」となるはずだった。しかし、現実は違った。

 一部のネットメディアも記事をアップしている。例えば「まいじつ」は10月10日、「宮迫は不要だった!? 蛍原“才能開花”『このまま1人で!』の声だらけ」と報じた。こうした声が次第に大きくなっていく可能性もある。ライバル民放キー局で、バラエティ番組の制作に携わる関係者が原因を分析する。

「『アメトーーク!』は宮迫さんの姿が消えてから、ひな壇芸人さんたちが伸び伸びと喋るようになりましたね。やはり宮迫さんがMCだった時は、良くも悪くも、どこかに緊張感が漲っていました。宮迫さんといえば、お笑いのトップランナーの1人。彼に評価してもらおうと、ひな壇芸人が競い合っていた。それが番組の魅力だったことも事実ですが、蛍原さんとサポートMCに変わると、やっぱり、みんな楽しそうなんですよね。とても自由な雰囲気のスタジオに生まれ変わり、視聴者も評価しているのではないでしょうか」

 宮迫が抜けたことにより、番組で取り上げるテーマも原点回帰を目指したのか、視聴者の興味を惹く内容になっているという。

「宮迫さんと蛍原さんがMCだった頃は、クオリティの追求やマンネリ化の懸念をやりすぎたんだと思います。テーマを練りに練ったことで、逆に袋小路に入ってしまったような印象を受ける回も目立ちました。ところが宮迫さんが抜けてから、シンプルに視聴率を獲れるテーマに戻しているようです。10月10日は“新生クソアイドル”を名乗るBiSHをテーマにしましたが、千鳥のノブさん(39)が提案した企画だったからか、大悟さん(39)と2人で番組を牽引し、成長を見せつけました。宮迫さんがいたら、千鳥の2人はあそこまで前面に出られなかったでしょう」(同・関係者)

 かつては「宮迫がいないから『アメトーーク!』は打ち切られる」と言われていたのが、今では冗談とはいえ、「宮迫が復帰すると『アメトーーク!』が打ち切られる」と囁かれ始めたという。世論の変化というのは、なかなかコワイものだ。

 スポーツ紙を調べてみると、宮迫に関する最新記事はサンスポが9月16日に報じた「宮迫博之、千葉に支援物資届けた インタビューマン山下が報告」だ。

《闇営業問題で謹慎中の雨上がり決死隊・宮迫博之(49)が台風15号で甚大な被害を受けた千葉県でボランティア活動を行ったことが15日、分かった》

 ここ数か月、宮迫が社会奉仕活動を行う姿が報じられてきたが、地道に活動を継続させているようだ。

 一方の蛍原は、10月3日の「アメトーーク!」で芸人としての目標を問われ、「戻ってくるよね?」と答えたことが話題を呼んだ。

 相当数の視聴者が「ホトちゃんは宮迫の復帰を願っている」と解釈、SNSでも「泣いた」、「コンビ愛を感じる」などと盛りあがりを見せた。しかしながら、テレビ業界は、もう少し冷静に見ているようだ。

「宮迫さんもMCを務めていた日本テレビ系列の『行列のできる法律相談所』(日曜・21:00)の視聴率も同じ傾向になっています。9月1日は13・9%、9月8日は16・9%、9月15日は14・2%と安定しているんですね。率直に言って、宮迫さんが帰る場所がどんどんなくなっているという感じですね」(同・関係者)

週刊新潮WEB取材班

2019年10月18日掲載

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