シジマール・アントニオ・マルチンスが日本で見つけた飲食店 美味しいNIPPON 

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 好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第5回は、シジマール・アントニオ・マルチンスさん。今回は特別編として「静岡県藤枝市内のご自宅」に伺いました!!

 清水エスパルスでGK(ゴールキーパー)として活躍し、現在は藤枝MYFCでGKコーチを務めるシジマールさん。氏から編集部に連絡があり、「僕の誕生日のパーティーをやるから来ない? ブラジル式のBBQやるよ」とのお誘いを頂いたので、ご自宅にお邪魔しちゃいました!

 藤枝駅から車でしばし進んだところにあるご自宅に伺うと、奥さんのホザンジェラさんによる料理の真っ最中。

「今作っているのはサラダね。オリーブやキュウリ、トマトなどを使ったもので、ブラジルのBBQには絶対に必要なんだよ!」

 ブラジルの家庭料理「トルタ・デ・フランゴ」も焼きあがったようで、キッチンは大忙し。なんでも1週間前から材料を集め、金曜の夜からは休みなしで仕込みを行っていたそう。

「メインとなる牛肉はワイン、ハーブで味付けしました。知り合いの食材店から買ったブラジルのソーセージも用意しているから、楽しみにしてね」

 夜が更け、パーティーの参加者が揃った頃、主役のシジマールさんが登場。世界で一番好きなビールだというスーパードライを片手に、

「今日は集まってくれてありがとう! サウージ(乾杯)!」

 なんでも横浜での練習試合から急いで帰って来たそうで、

「今日はシジの57回目の誕生日パーティーなのにゲームで失点が! 1点につき5千円の罰金と庭の草刈りだね!」

 とパーティーに参加していたチームメンバーのGKに愛のムチをいれつつ、

「僕らはファミリーだけど、練習は厳しくしないとね。チームには日本人のいいGKがいっぱいいるから上手くなるよう鍛えるのが僕の仕事。ほら、肉もいっぱい食べなきゃだめだよ」

 炭火でしっかり焼いた香ばしい牛肉には、炙ったキャッサバの粉「ファロファ」をふりかけて食べるのがブラジル流。シジマールさんも美味しそうにお肉にかぶりついている。だけど、用意されたパンやおにぎりには手を付けない様子。

「練習でバテるデブGKコーチはダメでしょ。太らないように炭水化物は控えているんだ。あ、ビールは別ね(笑)」

 そういって、缶ビールを片手に再び「サウージ!」の掛け声。宴はまだまだ続きます。

週刊新潮 2019年9月5日号掲載

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