東&武田発言でゴゴスマが炎上 敢えて炎上系コメンテーターを使うテレビマンの本音

エンタメ 芸能 2019年9月2日掲載

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 午後の情報番組「ゴゴスマ -GO GO!Smile!- 」(CBS/TBS)にコメンテーターとして出演した、タレントで政治評論家の東国原英夫氏の発言が炎上している。8月29日の放送で日韓問題についてコメントした際、韓国人の金慶珠・東海大教授に対し、「黙ってろ、お前は!……」と怒った一件である。

 翌30日の放送で、MCの石井亮次アナが不適切発言について謝罪。と思ったら、これは27日の放送で、武田邦彦・中部大教授の発言に対するものだった。どうして炎上するコメンテーターが起用されるのか? 

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 民放プロデューサーが振り返る。

「東さんのあの発言は、番組的にはヤバいレベルです。日韓関係が史上最悪といわれる中、金教授に対する暴言は、ヘイトスピーチと受け取られても仕方がありませんからね。スタッフも想定外だったと思いますし、上層部も冷や汗をかいたでしょう。普段の東さんは、そうした不規則発言をするタイプではありませんからね。元々、お笑いタレントですから、しゃべりも上手いし、芸能界の裏側もよく知っている。宮崎県知事、衆議院議員も務めているので政治にも詳しく、法律も勉強している。硬軟問わず、激論にも参加できる、しかも笑いにも対応可能な、万能型のコメンテーターです。番組の色に合わせた計算も出来ますから、『ゴゴスマ』はもちろん『バイキング』(フジ)、『ひるおび』(TBS)、『TVタックル』(テレ朝)など、様々な番組から声がかかる訳です。ですから、今回の発言は、東さんらしくないものでした」

 平日午後の番組なので、東発言をご覧になっていない方も少なくないだろう。どんな状況だったか再現してみよう。

文量に注目

 29日の放送では、最初に日韓問題が取り上げられた。この日、文在寅大統領は閣議の冒頭で、と改めて日本を非難していた。ところが、韓国では文大統領の支持率が45・7%にまで落ち込んでいることについて、まず木曜レギュラーの東国原氏が発言した。

東国原:反日に舵をハッキリと切ったということでしょうね、来年春の総選挙を意識して。またGSOMIAが出てきた時は、あの(次期法務部長官候補である曹国氏の)スキャンダルを隠すためという報道もありますしね、今考えると、隠すためだったんじゃないかなと思いますね。(文大統領は)自分の政党の支持を固めるという意味で、反日をやっている。反日をやれば支持率が上がると思ってたんだが、そうもいかないぞと、今回ちょっと計算狂ったのかなという感じがします。

 続いて石井アナが、ゲストの金教授に話を向ける。

金:まず、その数字(支持率)なんですけど、(調査会社の)リアルメーターは今の政権寄りなので、アレコレ解釈は可能なのですが、いずれにせよ、支持率が45・7%。まだ十分高いじゃないかと言えるかもしれませんが、就任以来最低の数字であることは間違いないんですね。不支持がリアルメーターでも5割を超えていっている。ここに私は注目したい。あと、東さんが仰っているけど、ひと言で言うと、反日やって国内で支持率挙げようとしているんでしょうと、そういった見方は日本に結構あるし、韓国の中にも一部あるのは事実なんですが、ちょっと視点を変えると、いずれにせよ基本的には日韓の問題なんですね。日本の言い分もあるし、韓国の言い分もある。韓国の文在寅さんは正直心の中で何を思っているかというと、「こっちだってどれだけ努力したんだ!」と。日本に対して、日本が7月の初めに、輸出規制3品目を発表したあのあたりから、何度も何度も協議を働きかけてきた。にもかかわらず、日本は「これは協議の対象じゃありませんよ。我々は粛々とやりますよ」と。「韓国は安全保障の問題がありますよ」っていう、テコでも動かないくらいの強行姿勢を日本も示しているんですね。それに対する、これといったカードはない中で、やっぱり強硬姿勢を国内的にさらに示さざるを得ない、という苦しい胸の内もあると思います。ただまあ、一部では行き過ぎちゃって、さっきの旭日旗(パラリンオリンピックのメダルザインへの抗議)みたいに、愛国マーケティングみたいなものが次から次へと出ちゃっているのは困ったものなんだけれども、やっぱり韓国としては、「日本と何とか協議をしたい」ということでしょう。「徴用工問題解決してからにしろよ」というのが日本の立場なんでしょうけれども、これに対してアメリカは両方ともいい加減にしろよという風潮に変わってきていますよね。

――こうして文字に起こしてみると、金教授の話は長い。そこで、石井アナはジャーナリストの角谷浩一氏に、日本の対応の仕方について話を振る。

角谷:この(安倍)内閣だから出来るというパワーはあると思うんですね。安定しているし、政権自体が揺らいでないという意味では、今なら堂々と韓国にモノを言って渡り合うと。ただねえ、G7前後からかな、どうも双方にアメリカがアクションを起こしている感じですよね。少しトーンが変わるかなと思ったら、今日、文大統領がまた踏み込んだんで、あれ、そうでもないのかな、と。ここらへんがタイミングを見ているのか、それとも文大統領は行くところまでいかないとすまないのかってところがちょっと読み切れないですね。

――すると、金教授が割り込む。

金:ま、韓国にしてみれば、これまでは日韓の対立で良かったんだけれど、GSOMIAを破棄したあたりからアメリカからのプレッシャーもすごい訳ですよ。それは国内的にも全部、分かっているんで、だったら尚更、テコでも折れるわけにはいかないという、こういう強気を貫くしかないという苦しい状況なんだけれど。あたし今日、ここへ来る時に新幹線のニュースを見てたら、日本からフッ化水素、規制3品目のうちのひとつですけれども、日本から韓国への輸出が83%減ったというニュースなんですよね。こうなると正直、韓国も困るけど、日本の企業も困る訳ですよ。だから何とか、お互いメンツを潰せないという状況はあると思うんですが、いずれにせよどこかで話し合いにつく必要はあると思います。

――石井アナが、日本の対応について東国原氏に話を振る。

東国原:毅然としていいと思います。これまで70年、ずーっと我慢してきましたからね。だから徴用工の判決ですよ、あれがもう最大の理由ですよ。1965年の日韓基本条約、国際法を無視して覆すってことですから。これはやっちゃいかんことでしょ。それをまた、現金化しようと思ってますからね。現金化したら経済制裁しますよ、日本は。

石井アナ:全ての根っこは去年10月の判決で、それについて今日改めて、文大統領が「一度反省を言ったので反省は終わったとか、一度合意したからといって過去の問題が、すべて過ぎ去ったのだと終わらせることはできない」って言っちゃうというね。

東国原:日韓合意もそうですよ。慰安婦の問題もそうですよ。「前の朴槿恵政権が締結したんでしょ、うち関係ないですから」、そんなこと言ったら、政権が変わる毎にね、いつまでなんだと言うことですよ。韓国の価値観というのは、法と正義が日本とは違うんですよね。日本は法について従順、遵守じゃないですか。あの方たちは正義だったら法律変えてもいいと思ってますからね。正義だったら、法律を破ってもいいと思ってますからね。この価値観が根本的に違いますから。1965年の……。

――東国原氏のコメントが熱を帯びた、その時だった。

金:あのお~。

東国原:黙ってろ、お前は! 黙っとけ! んのやろぉ、喋りすぎだよ、お前。僕ね、あの人が来たらね、欠席しようと……事前に言ってよ、今度ね。

石井アナ:穏やかにいきましょう。

東国原:いやいやいや、元々、気にくわない人ですよ、あの人。韓国ではね、親日家の右派なんですよ。でも日本に来ると左派反日系を装うじゃないですか。これ、ビジネス反日と言ってるんですけど。

金:親日右派です!親日だから、東さんのことも大好きなんだけど。

東国原:嫌いだよ、俺は。

――という顛末だった。ちなみスタジオにはレギュラーコメンテーターのケンドーコバヤシやJOYもいたのだが、この間、ひと言も発していない。同日、東国原氏は自身のTwitterで改めて、こう発言している。

〈生放送のディベートは出来る限り発言時間や発言機会が平等・公平であるべきだと思います。例えば、相手が1分くらい発言したら、自分もそれくらいに抑えようとか、常識的に判断すべきだと思います。金慶珠氏はその常識的感覚が決定的に欠落しています。〉

 東国原氏のテレビでの言葉遣いは、決して誉められたものではないが、言わんとしていることは分からぬではない。

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