「陰キャ」がインフルエンサーになったら学生時代のいじめっ子から”死ね”とDMが来た件

国内 社会 2019年7月24日掲載

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フォロワーは増えても「負け組」という意識

 大学生になった今、私は女子大生マーケターとして若者のマーケティングを行い、講演会を行ったり、WEBや雑誌等で文章を書いたりTVに出演したりしている。今回のように社会人向けの媒体で文章を書かせてもらう機会も有難いことに増えた。また、最近では、地元である新大久保の情報や、トレンド情報をSNSや記事を通じて発信していたことがきっかけで、人気女性誌の公認インフルエンサーに選出された。

 日々、研究し学んだことを発信することで、私に、あるいは私の持つ情報に関心を向けてくれる人が少しずつ増えていることを実感している。そんなことから、自己評価は多少は上がった、というよりは「適当」になったと思う。

 しかし、自分が「負け組」だという意識は常にあった。高校時代の同級生の多くは国立大学や有名私立大学へ進学し、楽しそうな大学生活をSNSにアップしている。ごく普通の大学に通い、やりたいことに熱中している自分の大学生活にある程度満足はしていたものの、周りから「サークルには入った?」「学校で出会う友達は一生モノ」などと言われると、何だか両親に対して申し訳ない気持ちになった。小中高とさんざん迷惑をかけてきた両親のことを思うと「みんなみたいな大学生になれたら」と思うこともあった。

「見返したい」という間抜けな呪縛

 私はいつもどこかで同級生に憧れていた。それを自分で強く認識したきっかけは成人を記念した高校の同窓会だった。自由参加ではあるものの、教員を含めたほぼ全員が集まる伝統行事だ。高校を卒業してからの2年間、様々な活動と経験から私は自信を得た。「今ならみんなに認めてもらえるじゃないか」、そんな思いから私は参加を決意した。

「みんなからチヤホヤされちゃうかも!」そんな期待を隠し持ちながら、その日のために買ったパーティドレスをまとい会場へ向かった。美容室でヘアセットもしたので、あの日の私はなかなか可愛かったと思う。

 パーティの会場の扉をくぐる。視線は私に集まるものの、寄ってくる人も久しぶりと声をかけてくれる人もいない。こんなに可愛くしてきたのに、やっぱり私は一人ぼっちだった。1分経たないうちに帰りたいと思った。そんな私に同級生は遠くから「ぼっちは2年経ってもぼっちだな」と言い会場の笑いを取り、先生は私に「何も変わらないな」と言った。涙が止まらずトイレに駆け込み、滞在時間10分で会場を出た。ちなみに会費は5400円。高ぇよ。

 何が悲しいのかも分からないまま泣き続けた。散々泣き腫らした末に気づいたのは、陰キャとして過ごした中高の6年間に一番執着していたのは自分だったことだった。今まで何か行動を起こす度に同級生を思い出し、「見返してやる」そんな思いを抱き、頑張ればみんなに認めてもらえチヤホヤしてもらえるかもしれない、と期待をしていた。今まで自分が作り上げてきたものは全て自分をいじめたクソ野郎どもに気に入られたい気持ちが原動力になっていたことに気づいた瞬間、私の中で何かが吹っ切れた。「自分、めっちゃだせぇじゃん」と思った。

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