宮迫博之だけではない闇営業、徹底的に取り締まったらTVに出られない歌手ばかり?

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 振り込め詐欺グループのパーティーに参加した芸人たちの「闇営業」。謹慎処分をもってひと区切りとの気配も漂うが、この営業システムに目を向けると、底知れぬ「闇の奥」が広がっていた。それは、過去から連綿として受け継がれてきた不可侵の利権である。

 芸人たちは、ルールを逸脱して金の生る木にすり寄り、目一杯機嫌を取っていた。自分たちだけの利権システムを築いていたわけである。

 その様は、コンラッドの小説『闇の奥』に登場する西洋人の男に重なる。19世紀末、男は大河を遡ったコンゴの奥地に自分だけの王国を築き、大量の象牙を集めて富を得ていた。自由奔放に暮していたものの病に倒れ、末期に「地獄だ」と叫んで息を引き取った――。

 芸人たちがどんな言葉を叫んだかは分からないが、ともかく、彼らは表舞台から一時的に退場させられることとなった。

〈本日をもって、当面の間、活動を停止し、謹慎処分とする旨を決定致しました〉

 この〈ご報告とお詫び〉を吉本興業が発表したのは6月24日のこと。「雨上がり決死隊」の宮迫博之(49)をはじめ、「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮(47)やレイザーラモンHG(43)といった総勢11名への処分が明かされた。

 問題となったのは、すでに報じられているように、振り込め詐欺グループが2014年12月に開いた忘年会への出席。“友だち5千人芸人”を自称する入江慎也(42)が会社を通さずに芸人たちを参加させ、謝礼金が300万円。取り分は宮迫が100万円、入江が30万円、残り170万円をほかの芸人に分配したとされる。主犯である入江は先に吉本興業をクビになっていたが、宮迫をはじめとする芸人たちは、

「出席は認めても、“反社会的勢力と知らなかった”とか“ギャラはもらっていない”と訴えていました」

 だから吉本も厳重注意処分としていたんですが、と、スポーツ紙の芸能担当記者が首をひねる。

「しかし、あとからギャラを受け取った事実が認定された。要はシラを切っていたわけですよね。それで反社会的勢力と知らなかったと強調されても、説得力に欠ける気がするんですけど」

 そんな見方について、ある吉本興業関係者は、

「昔は、闇営業などふつうにやっていましたし、タレントのマネージャーが闇営業のスケジュールを切ることだってあったんですよ。たとえば、CMに起用してもらっている企業の社長さんから“司会やってもらえない?”と気軽な感じで頼まれるわけです。それに、“いや、会社を通してください”とは応じられません。会社を通せば了承を得るのに時間もかかるし、正規の営業ギャラになるから高くつく。だから二つ返事で“いいですよ”となるわけです。会社もそのへんは黙認していたんだと思います」

 闇営業は、なにも今回の芸人たちだけではなかったという。つまるところ、問題は反社会的勢力。それこそが「闇営業」の闇というべきなのか。

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