第3次タピオカブームは定番化へ、利益率が良すぎて“黒いダイヤ”は売り切れ続出

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ラーメンやプリンにもタピオカ!

 三菱地所リテールマネジメントは6月21日、広報資料を発表した。そこには大きく《アクアシティお台場に“映え”ラーメンが大集合!「東京ラーメン国技館 舞」『夏イケ麺祭』期間限定開催》と書かれている。

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 アクアシティお台場の5階にある「東京ラーメン国技館 舞」で「ついSNSで拡散したくなるビジュアル」をテーマに、6店のラーメン屋が夏季限定メニューを競作したという内容だ。7月1日から9月1日までの期間限定で販売されるという。

 その6店のうち、「二代目 博多 だるま」が開発したのが「タピオカ“令”麺」だ。税込で1000円。広報資料には《ラーメン+タピオカ+山芋が合体した新感覚メニュー。カツオが効いた冷製スープと、ここでしか食べられないユニークな食感をお楽しみください》とある。

 モスバーガーは6月20日、《話題の“タピオカドリンク”がモスバーガーから新登場!「タピオカ冬瓜茶(トウガンチャ)ミルク」「タピオカ抹茶ミルク」~7月18日(木)から全国のモスバーガーで数量限定販売~》と発表した。価格は、共に税込で440円だという。

《新商品は、10~20代の若者を中心に大人気の“タピオカ”を使用したモスオリジナルのドリンクです。台湾産ブラックタピオカを使用し、モチモチとした食感と噛みごたえをお楽しみいただけます。

 今回、本場台湾でお馴染みの『冬瓜茶』の香ばしい味わいが特長の「タピオカ冬瓜茶(トウガンチャ)ミルク」と、鹿児島県志布志市産の茶葉を使用した抹茶ソースを合わせた「タピオカ抹茶ミルク」の2種類をご用意しました。お好みにあわせてお選びいただけます》(註:原文の註を消去した)

 食品産業新聞社は6月21日(電子版)、《バーミヤン「プッチンプリンアフォガード」、タピオカとアイスに温かいコーヒーをかける新感覚スイーツ誕生》の記事を掲載した。

《江崎グリコとすかいらーくレストランツ、エブリーの3社は6月24日、共同開発したコラボ商品「プッチンプリンアフォガート」を全国の「バーミヤン」店舗で発売する。7月31日までの期間限定。価格は税抜き499円(ドリンクバイキング代込み)。

「プッチンプリンアフォガート」は、今流行りのタピオカの上に、バニラアイス、ベリー、そして「プッチンプリン」を凍らせたアイスキャンディーを載せたスイーツ。温かいコーヒーをかけることで、ぷるぷるなプリンの食感に変化し、来店客の好みで2通りの食感が楽しめる熱い夏にぴったりな一品だ》

 3つの広報資料をご紹介したが、共通する食材はタピオカだ。1992年が第1次、2008年が第2次、そして今が第3次タピオカブームだという。まさに今が旬。タピオカミルクティーのみならず、ラーメンやプリンなど、ありとあらゆる食べ物に顔を出している。

 そもそもタピオカとは、キャッサバ芋から製造したでんぷんを指す。食品の増粘剤として使われることが多く、例えばミスタードーナツ「ポン・デ・リング」の“もちもち”とした食感はタピオカが生んだものだ。

 他には、味の素の原料にも使われている。公式サイトによると、味の素の原材料はサトウキビやトウモロコシなど6種類。工場の立地条件に応じて、そのうちの1~3種類が選ばれている。

 味の素は03年、タイに新工場を建設した。同社は広報資料を発表したが、タイを選んだ理由を「主要原料であるタピオカ澱粉の調達に適している」ことを1番に挙げている。

 食品業界では大活躍しているキャッサバだが、その根茎を糊化し、容器に入れて回転させると綺麗な球状になる。これを乾燥させたものが「タピオカパール」だ。

 色は白。だから真珠=パールという名前になったのだが、現在人気の「タピオカミルクティー」に入っているのは黒色。これはカラメルなどで着色した「ブラックタピオカ」を使っているためだ。他にもピンク、ブルー、黄色などに着色されたタピオカも市販されている。

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