「タワーマンション高層階」は子育てには最悪の環境、耳の不調を訴える子どもが続出

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さざ波が立つ

「最近、月島にタワマンが次々にできていますが、月島にある小児科医院の先生によると、タワマンに住んでいる子どもは、耳系の病気が多いということです。33階だと高さは100メートルになりますが、毎日地上と100メートルの高さを何回か往復していると、気圧の変動から三半規管に影響がでてきます。弱い子は、乗り物酔いのような症状がでるとよく聞きます。それで体調不良になる。私の経験では、タワマンの40階とか50階になると、微妙に部屋が揺れることがありました。地上は無風でも、上空150メートにもなると風が強く吹いている時がある。それで上層階が揺れるのです。お風呂に水を張ると、さざ波が立っていますよ」(同)

 階層ヒエラルキーが子どもの心を蝕む。

「首都圏のタワマンの住民は、地方から東京へ出て成功した、いわゆるニューカマーが多いのですが、タワマンの住人の間で“階層ヒエラルキー”があるのです。16年のテレビドラマ『砂の塔』でタワマンの階層ヒエラルキーが注目されました。私の知り合いに東京の湾岸エリアで子ども向けの英会話教室を経営しているご夫婦がいるのですが、彼らに話を聞くと、タワマンでは階数を気にする人がたくさんいるそうです。ある住民は最初15階に引っ越してきたが、階層ヒエラルキーが気になりだして、24階、42階と上り詰めた人もいるというのです。子どもも、自分より低層に住んでいる子にはうちは23階と自慢し、自分より高層だと、すごいと白旗をあげる。階層意識で子どもの心が蝕まれてしまいます。子育てという点では、タワマンは最悪の環境と言えるかもしれません」(同)

週刊新潮WEB取材班

2019年6月19日掲載

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