NHK、カンヌでも注目「レンタル家族」にやらせ疑惑 元スタッフが証言

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 顧客の依頼に応じ家族や恋人を演じる“代行スタッフ”を派遣する「レンタル家族」ビジネスに、いま注目が集まっている。ビジネスを手がける「ファミリーロマンス」の石井裕一社長(38)は一躍時の人だが、ここで思わぬ疑惑が浮上した。

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 石井社長のビジネスが、いかに注目を集めているか。たとえば先日まで開かれていたカンヌ国際映画祭で、ヴェルナー・ヘルツォーク監督の新作『ファミリーロマンス社』が上映されたことからもわかる。これは“レンタル家族”会社の日々を描いた作品で、石井社長は実際と同じ「代行サービス業」の主人公を演じている。

 今年4月にはハーバード大学で講演した石井社長の活動は、日本でも様々なメディアで紹介されているが、

「私はレンタル家族の依頼者として、顔出しで登場しました。しかし私はもともと代行スタッフ。つまり、この件は依頼者などいなかったのです」

 こう証言するのは、「ファミリーロマンス」の代行スタッフをしていた鈴木剛志さん(仮名)だ。60代の元会社員で、かつて演技と喋り方を勉強していた経験があるという。

 鈴木さんによれば、NHKの海外向けサービス「NHKワールドJAPAN」で放送された30分ほどのドキュメンタリーで、依頼者役を演じたという。タイトルは『HAPPIER THAN REAL』。妻を病で亡くした依頼者が、心の隙間を埋めるために妻と息子と娘の3人の「レンタル家族」と過ごすという“ストーリー”だ。今年1月までに7回、再放送されている。

 妻と娘は女性の代行スタッフが演じ、息子を石井社長、そして依頼者を鈴木さんが演じた……しかし、

「ドキュメンタリーとは言えない内容だったんですよ」(鈴木さん)

 撮影場所も鈴木さんの自宅が“ロケ地”になったと明かす。

 NHK広報局は取材に対して「現在、事実関係を調査中」との回答だが、では石井社長は何と答えるか。

「鈴木さんはリアルな依頼主です。レンタル家族って月に何十件と依頼があるんですけど、そのなかの、お客さんの一人に過ぎません。マジです」

 だが、本誌は、石井社長から鈴木さんへの“指示”メールも確認している。5月30日発売の週刊新潮では、「レンタル家族」ビジネスの他の疑惑と共に、本件を詳しく報じる。

週刊新潮 2019年6月6日号掲載