物言う株主・村上世彰に狙われたヨロズ会長語る「嫌いじゃないしある意味魅力的だけど…」

企業・業界 週刊新潮 2019年5月23日号掲載

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狙われたヨロズ 会長が振り返る

 自動車部品メーカーのヨロズも標的となった。

 同社は14~15年にかけて村上氏側に狙われた経験がある。志藤昭彦会長が振り返るには、

「弊社を訪れた村上さんは、話し合いに同席した弁護士さんを見るなり、“この弁護士の費用は高いじゃないですか! ヨロズの株主である僕のお金ですよ”と仰っていました。彼らの要求内容は“配当性向100%”。つまり、会社の全利益を配当金に回せという。我々、経営サイドも株主還元については常に考えていますが、これでは研究開発や設備投資に資金を回せない。ただ、村上さんは事業内容には全く興味を示しませんでした」

 その後、ヨロズは配当性向を35%まで引き上げると発表したものの、

「それを知った村上さんは“みみっちすぎる!”と。ただ、結果的には株価が上がった時期にほとんどの株を売られたようです」

 こうして一時は難を逃れたヨロズだったが、今年4月にレノらが新たに5%超の株式を取得していたことが判明。株主提案として買収防衛策を廃止するよう求めてきた。要は大坂城の外堀を埋めろという要求だ。

 しかも、ヨロズが応じない構えを見せると、これを不服とし、横浜地裁に仮処分を申請したのである。

 他方、「私どもは裁判所の判断に従うだけです」と語った志藤会長は意外な言葉も口にする。

「村上さんの性格は嫌いじゃないし、ある意味では魅力的です。何かに忖度することなく、一途に同じことを言い続けるのは難しいことだと思います。ただ、残念ながら、私と彼とでは考え方が根本的に違う」

 ともあれ、「最前線」へと復帰を果たした業界の異端児は、連日、新聞各紙の経済面をにぎわすリクシルのお家騒動にも人知れずクビを突っ込んでいたのである。

特集「『新明和』で荒稼ぎ! 『ヨロズ』に電撃仮処分! 『リクシル』お家騒動の裏で爪を研ぐ『村上世彰』」より

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