9秒99「サニブラウン」400メートルリレー出場なら何番目の走者?

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 横浜で開催された世界リレー選手権。リオ五輪で銀メダルを獲得した“リレー侍”こと日本チームは、まさかの予選落ちとなった。3走の小池祐貴(24)から渡されたバトンをアンカーの桐生祥秀(23)が“お手玉”してしまったのだ。

「2走の山縣亮太(26)から手渡された段階からうまくいってなかったみたいですけど……まさかお家芸のバトンパスでミスするとは」

 とスポーツ紙陸上担当記者が語る。

「受け取る際に後ろを振り返ってしまった桐生の責任が一番重いでしょう。自らアンカーを志願したそうですが、チキンハートの彼には重荷だったようです」

 陸上界にとっては悪夢の一夜だった。が、その翌朝、アメリカから日が昇った。

 現在フロリダ大2年のサニブラウン・ハキーム(20)が100メートルで9秒99を叩き出したのだ。2017年に桐生がマークした9秒98に次ぐ日本歴代2位の好記録。20歳2カ月までに9秒台を記録したのは世界を見渡しても過去5人しかいない。

 となると、おのずと“サニブラウンをリレーメンバーに”との期待が高まる。

「陸連も、サニブラウンをメンバー、いやエースとして考え始めました」

 400メートルリレーは1走から4走まで役割が大きく異なる。サニブラウンは何番目の走者となるのか。

「バトンパスが下手なので、渡すだけの1走か、受け取るだけの4走しかない」

 3月にサニブラウンは60メートルの日本タイ記録をマークしスタートダッシュに秀でていることを証明した。ゆえに1走が適しているように思えるが、

「それ以上に、彼の持ち味はハートの強さ。15年世界ユース選手権、17年日本選手権でいずれも100メートル、200メートルの2冠に輝くなど、大舞台で力を発揮するんです。桐生を本来の持ち場である3走に戻し、重圧の掛かるアンカーはサニブラウンに任せたいですね」

 東京五輪の400目メートルリレーは予選が8月6日、決勝が7日に行われる。抽選申込みするならご検討あれ。

週刊新潮 2019年5月23日号掲載

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