祝いを強制するな! 今どき「反天皇デモ」に参加する人々の素顔

社会週刊新潮 2019年5月16日号掲載

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「祝いを強制するな!」

「天皇制、ハンターイ!」

 そんな野太い声が、銀座の街に響いた。改元初日の5月1日、天皇制反対のデモが行われ、抗議の右翼も集まり騒ぎとなったのだ。

 そもそも、共同通信が5月1日と2日に実施した世論調査では、〈天皇に親しみを感じる82・5%〉に対して〈感じない11・3%〉。今どき天皇制に反感を持ち、デモに参加する面々は、どんな人たちなのだろう。

「30年前のXデーを経験した世代、高齢の方が多いですが、若い方もいますよ」

 とは、主催した市民団体「おわてんねっと」の女性メンバー。曰く、名前や年齢は明かせないそうで、

「デモには500名ほどの人たちが参加してくれました。数が多くて具体的には把握していませんが、様々な職業、思想を持った人間が集まっています。反差別や反戦・反基地活動を行う人もいますが、皆に共通するのは、“戦争責任がある天皇の退位を、国やメディアがこぞって大騒ぎするのはおかしい”という主張です」

 活動は退位のご意向が報じられた2016年の7月頃に始まり、月1、2回ほど会合を開くとか。

 別のデモに参加した20代のフリーター男性が言う。

「参加者の職業は多様で、サラリーマンもいれば、トラックやタクシーの運転手、教師もいます。年齢層は50代から60代が多く男女比は7対3。私自身は、大学から無期限停学、その後は除籍処分となり、今は復学要求の活動をしています」

 他方、同時期に関西でも同様なデモがあった。

 参加した60代男性は、

「関西の集会では大学教授や僧侶もいますが、40代以上がほとんど。確かに昭和が終わった30年前と比べると高齢化は進んでいます。もっと各地で頻繁にデモもあったし、参加者の数も今と桁がひとつ違いましたね。私も年金生活者なので、あまり遠出はできなくなりました」

 当面は今秋に予定される即位礼と大嘗祭まで、街頭でのデモは続くそうである。

特集「『令和元年』10の裏物語」より