鉄道ファンに激震!? 幻の駅弁「上州の朝がゆ」がひっそり販売終了

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隠れたロングセラー

 駅弁ファンなら、JR高崎駅の「だるま弁当」をご存知だろう。京王百貨店の「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」でも安定した人気を誇るが、もう1つ、実は隠れた名物がある。それが「上州の朝がゆ」だ。

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 お粥を弁当にしたと聞けば、誰でも珍しいと思うはずだ。公式サイト「たかべん」のトップページには写真が掲載されている。容器に真っ白な和風の粥。同じ色のしらすは隠れて見えないが、トッピングの栗と海老は黄色と赤が映える。付け合わせは練り梅と大根の味噌漬け、そして塩だ。

 温かいものを食べてもらおうと、午前7時から9時まで、たった2時間の限定販売。更に100個で売り切れと徹底している。鉄道ライターが言う。

「販売が開始されたのは1981(昭和56)年10月ですから、まさにロングセラーのお弁当です。翌82年の11月に上越新幹線が開業すると、高崎駅から新幹線で都内に向かう通勤客の需用もあってヒットしました。そして現在、SNS上で『上州の朝がゆ』弁当が5月2日に終了するという情報が拡散しており、ちょっとした騒ぎになっているのです」

 さっそく開発と製造を担当する高崎弁当株式会社に電話で取材を依頼、情報の真偽を確認すると「事情があって大々的には広報を行っておりませんが、終了するのは事実です」との回答だった。

「通勤客の方々に、少しでも体に優しいお弁当を作ろう、というのが企画の原点だったと聞いています。それこそ二日酔いでも、お粥なら食べられます。新幹線通勤では女性の方も多く、ヘルシーという視点からも支持してくださいました。温かいうちに食べてもらおうと、容器には相当にこだわったそうです。現在だと、もっと保温性の高い容器があるのですが、あえて使い続けています」(同社の担当者)

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