MALIA.、矢口真里、三船美佳……「我慢しない女」たちは現代の薬となるか

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我慢するのが嫌いな女の筆頭 3Mは令和時代の特効薬!?

「結婚できない中年の共通点」とか、「だからあなたはお金に困る」とか、「40代から転落する人の思考」とか、毎日のように見る。不安を煽る世の中、不安商法は大流行りだ。そして追い打ちをかけるように、SNSやインターネットは格差を浮き彫りにする。同世代のきらびやかな生活、次から次へと出てくる若い才能。その裏で、行動して失敗する人間を今か今かと待っている。一度餌食になったら最後、匿名の大衆に骨の髄までしゃぶられる。こうして将来の不安と他人の目にからめとられて、なかなか一歩が踏み出せない。だから事態は変わらず不満が溜まっていく。真面目にやっても報われないという怒りを抱え、他人叩きにストレスのはけ口を見出す人も多いのではないか。

 それに引き換え3Mたちは、奔放に見える。他人の目や常識など気にしないかのようだ。だけど彼女たちは中年と言える年齢でも再婚ができ、離婚してもお金に困ることもなく(矢口に至っては多額の慰謝料まで払った)、転落したと見えてもしぶとく芸能界に生き残っている。懲りない女、媚びない女、忖度しない女。男にも世間にも主導権を渡さない女。つまり、自分たちの予想がつかないことをする女。でもそれって裏返せば、すごいエンターテイナーでもある。

 毎日が変わらないと感じるストレスは、自分で変えることでしか解消できない。3Mたちはそう知っているのではないだろうか。傷つくことも嫌だけど、我慢することはもっと嫌。なぜなら我慢は停滞だから。取りようによっては厚かましい。けれどもそういう考え方は、我慢し過ぎで鬱屈している現代人にはかっこうの特効薬にならないだろうか。ま、スプーン一杯くらいでまずは様子を見てみるとしよう。

(冨士海ネコ)

2019年4月11日掲載

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