53歳2児の父「ローンもあって老後が不安」 専門家が教える定年後設計

お金の教養2019年4月8日掲載

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 年金、住まい、資産運用……そろそろ真剣に「定年後のお金」について考えないといけない、そんな現役世代の人たちに、創立16年のお金の学校「ファイナンシャルアカデミー」(https://www.f-academy.jp/)の講師陣が定年後の設計方法をわかりやすく指南します。第1回の講師は、某大手証券会社で定年を迎えた顧客の様々な相談に乗ってきたファイナンシャルプランナーである小野原薫先生。「まずはこれだけ! 公的年金超入門」と題して、誰もが気になる公的年金について伺いました。

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本日の読者代表:吉田正史さん(仮名・53歳) 
新卒で入った中小企業で営業として勤続31年。高校生の長女と中学生の長男を育てる2児の父だ。年収は650万円。マイホームは35歳の時に35年ローンで購入し、定年後もローン返済をしなくてはならない。ということで、目下の不安は退職後のお金のやりくり。これまであまりお金に関心がなかった吉田さんは、日々流れる年金のニュースを見て疑問を感じているという。

月給感覚だとダメ

吉田さん:何歳まで自分が生きるかわからないし、まだ中学生の子どももいる。退職後もローン返済は残っているし、本当に老後が不安です。そこでまず最初に知りたいことが基本的なことですが「年金って実際いくらもらえるの?」ということ。ニュースでも何かと話題になる年金ですが、恥ずかしながらイマイチ仕組みも分かってないんです。自分の場合はどうなのかを知りたい…! 小野原先生、わかりやすく教えてもらえませんか?

小野原先生:定年後のお金に関して、まず一番ご相談を受けるのが「年金」についてです。日常的に耳にする言葉ですが、実際にちゃんと理解できている人は意外と少ないもの。これがわかっていないと、定年後のマネー計画が立てられないので、しっかり学んでいきましょう!
 まず吉田さんもご存じだとは思いますが、一口に年金といっても色々な種類があります。国からもらう「公的年金」、企業が独自に行なう「企業年金」、そして自分自身で年金を用意する「個人年金」。年金の話をする時は、どの年金の話題なのかをまず把握した方がいいですね。今日はみなさんが一番気になる、国からもらう「公的年金」について一緒に学んでいきましょう。

吉田さん:はい、それが一番気になるところです。

小野原先生:公的年金といっても、日本にいる人は全員もらえるという「国民年金」と、公務員も含めた会社に勤めている人がもらえる「厚生年金」の2種類が実はあるんです。

吉田さん:会社員の私は「厚生年金」がもらえるということですね。

小野原先生:はい、そうです。ただ「厚生年金」だけでなく「国民年金」も両方もらえるんです。これが、公的年金でよく言われる「2階建て」というものです。

吉田さん:聞いたことありますね。

小野原先生:まずは「1階部分」である「国民年金」は、自営業の人であろうと会社員であろうと、日本国民であればみんながもらえるものとして存在しています。で、吉田さんのように会社勤めをしている人とか公務員の人たちは、その上の「2階部分」に「厚生年金」という年金があって、これもプラスアルファでもらうことができるというわけです。

吉田さん:なるほど。で、早速聞いてしまってナンなんですが、僕の場合ならいくらもらえるかの「金額」が知りたいんです(苦笑)。先生、どうやったら分かりますか? 毎月いくらもらえるんでしょうか?

小野原先生:ちゃんと知る方法はありますが、その前にそもそもですが、公的年金の支給は毎月ではないんですよ。基本は2カ月に1回、偶数月にもらえます。

吉田さん:え、そうなんですか!? じゃあ、月給感覚でいるとダメということですね?

小野原先生:そうですね。で、気になる金額ですが、まず「国民年金」、これについては、ちゃんと保険料を支払っていれば満額いくらですっていうのは、全員決まっています。今だと、年間で77万9千円。ですので、12カ月で割ると1カ月分は、6万5千円にいかないぐらいなんです。

吉田さん:おお。月々6万5千円ですか…。ローンのことも考えるとだいぶキツイですね。

小野原先生:ですよね。で、気になるのが2階部分の「厚生年金」の金額。これは人によって変わるんです。

吉田さん:そこを詳しく教えてください!

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