日韓関係悪化なんてガン無視! 「オルチャン」になりたい日本人女性急増中のワケ

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 中学生の頃、私が夢中だったのは部活でもアイドルでもなく「自撮り」だった。当時持っていたカメラ付きミュージックプレイヤーを使って、毎日、約100枚の自分の写真を撮っていた。甲子園球児並みに自撮りに情熱を注ぎ、日々研究を重ねた。

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 この話だけを聞くと自分の顔が大好きな勘違いバカに思われるだろうが、私は自分の顔が大嫌いだった。自分の中での理想が高いわけでもなく、シンプルにブスなこの顔がとにかくコンプレックスで、鏡を見るたびため息をついて落ち込んでいた。

 しかし、自撮りで写った自分は、鏡に映る自分とは違った。

 アプリでフィルターをかけたり、カメラを傾けて斜め上から撮影するだけで、実際の自分よりもずっと可愛く写った。同級生に「自撮り詐欺」「別人レベル」と揶揄されても写っているのは自分であるということが嬉しかった。

「自撮りなら私でも可愛くなれるんだ」という喜びと安心感のために毎日自撮りをし続けた。当時ブログを開設していた私は自撮りをしてはブログで紹介し、知らない人にコメントで褒めてもらうという方法で自分の強すぎる顔面へのコンプレックスを解消していた気がする。

「可愛くなりたい」その思いが人一倍強い私は、日本で売られているファッション雑誌をジャンル問わず読み漁っていた。その頃、読んでいた雑誌には「モテメイク」「オールピンクメイク」などモテや流行を意識したメイクの特集がよく組まれていたが、美少女コンテスト優勝者やハーフなど顔面優勝レベルのモデルに施されたメイクは私なんかにはなんの参考にもならなかった。

ネガティブブスを救ったオルチャンメイク

 そんなメイクより、私を夢中にさせたのはネットで見つけた「オルチャンメイク」だった。

「オルチャン」とは、韓国語で「顔」という意味の単語と、「最高」という意味の単語を組み合わせた造語で、2003年頃に韓国で流行った言葉だ。今は誰も使っていない言葉で、完全に死語だ。日本で言う「コギャル」みたいな感じだと思う。

 オルチャンメイクの特徴は「とにかく自撮りで盛れる」という点だった。

 当時見かけたブログで紹介されていたオルチャンメイクは、光で真っ白な肌に真っ赤なリップを塗って、目元には濃くて長いアイラインを引いている。このメイクは韓国ではとっくに流行が過ぎ去っていたようだが、そのブログでは「韓国で流行っているメイク」と紹介されていた気がする。

 当時の日本にはAKB48ブームの影響もあって女のメイクはナチュラルであるほど良い、という風潮があった。そんな中目にしたお世辞にもナチュラルとは言えない特徴的なオルチャンメイクを目にして「これが韓国のメイクなのか…!」と衝撃を受けたのを覚えている。最初こそ違和感があったが、見慣れてくるとどんどん可愛く思えてきた。

 私はそのブログの見よう見まねでオルチャンメイクをしてみた。リップは濃く、アイラインは目の幅よりかなり長く引いた。

 試しに自撮りをしてみると、感動するほど盛れた。

 以来、私はオルチャンメイクの魅力にハマり、普段からオルチャンメイクをするようになった。当時オルチャンメイクは、ブロガーなどが企画的にやってはいたもののあくまでもサブカル的な流行でしかなく、一般的にやっている子は少なかった。オルチャンメイクをしている子は「個性的」という扱いを受けていた。もちろん街中にオルチャンメイクをしている子はいなかったので、「やばいメイクをしている子」だと思われていたと思う。

 しかし、私がメイクをする目的は自撮りで盛ることであり、「人から見て可愛いと思われる」かどうかは全く考えていなかったので、オルチャンメイクがベストだった。時間があれば、韓国のオルチャンな女の子の画像をネットで検索して、どうしたらもっとこの子たちに近づけるのかを研究するようになった。

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