24時間営業をやめた「セブン-イレブン」オーナーが語った意外な“成果”

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営業時間は選択制に

 一方、松本さんは、時短営業を始めた2月から1カ月の成果について、こう話す。

「売上は10%ほど減ったものの、去年の同時期より実入りがいいように感じます。自分で店頭に立つことが多かったこともあるし、深夜の人件費が節約できたことも要因です。しかし儲け云々よりも、精神的、肉体的にラクになったのが最大のメリットですね。店を閉めている間は必ず休養できるのでラク。朝から晩まで店頭に立っても、深夜は必ず休めると思えば踏ん張りがききます」

 都内で時短を実践している、さるコンビニフランチャイズ(FC)店のオーナーにも聞くと、

「私が数年前にFC契約を結んだときは、前のオーナーさんが地域の自治体と話し合い、深夜の営業を控えていた。私もそれを引き継いだのです。“青少年のたまり場になっては困る”という要望があり、本部も許可したそうです」

 コンビニ側は、24時間営業は社会の要請に従った結果でもある、と説明するが、むしろ周囲が時短を要請することもあるわけだ。このオーナーが続ける。

「今回の騒動を受け、コンビニのオーナー同士、24時間営業の是非について話す機会が増えました。深夜の売上が多い店舗は、閉めたくないと言いますが、人手不足に悩んでいる店も多く、深夜は閉めたいというオーナーも多い。それぞれなのは自然だと思います」

 ちなみに、松本さんも意見が近いようで、

「それぞれの土地ごとの事情があるし、売上が多少下がっても、休養をとって人間らしい生活を送れるほうがいい、ともいえる。営業時間は選択制にするのがいいと思います」

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