こんな記事も読まれています
名バイプレイヤー・光石研の初主演ドラマは、相当いたたまれなくてやるせない
今期のドラマ、民放地上波ゴールデン枠がほぼほぼ凡庸で心揺さぶられず。その代わりに深夜枠で満足する構図になっている。キーワードは「おじさん」と「微妙な感情の交錯」だ。そのどちらもほどよく満たしているのが、光石研主演の「デザイナー渋井直人の休日」である(祝・連ドラ初主演)。
おしゃれなおじさんの素敵な日常をポップに映し出す、なんて思ったら大間違い。毎回「気まずい」「気恥ずかしい」の嵐だから。観る側を侵食してくる「思い当たるフシ」の連続。自分の仕事に誇りをもち、経験も積み、立ち位置もそこそこかなと思っている人ほど、この恥ずかしさを経験していると思われる。...
つづきを読む
こんな記事も読まれています
鬱屈と世知辛さが織り込まれた傑作「ゾンビ」ドラマ
みんな、鬱屈している。
勢いで東京に出たものの、何かになれたわけでもなく、そもそも目標も執着も薄い主人公が石橋菜津美。結婚もしてみたが、偶然出会った地元の先輩(大東駿介)というお手軽さ。その夫もどこぞの女と浮気して、一方的に離婚を求めてきやがって。夫に、自分に、鬱屈。
実家に戻ったものの、父(岩松了)の会社は倒産。近所のコンビニで働く父は年下の上司に怒られっぱなし。父の鬱屈。そして田舎を脱出したい妹(片山友希(ゆき))は東京の大学を目指していたが、家計は苦しくなり、断念せざるを得ず。...
つづきを読む