こんな記事も読まれています
ドナルド・キーン氏とCIA東京支局長の関係:日本文学研究を勧めた恩人
日本文学に偉大な貢献を為し、最後は日本人として亡くなったドナルド・キーン氏(享年96)。本当に希有な元アメリカ人だった。
私は約20年前、一度だけ会うことができた。彼の自宅で貴重なインタビューに応じてくれた。
その時にお借りして複写した写真が拙著『秘密のファイルーCIAの対日工作』(新潮文庫)に掲載されている。写っているのは、ポール・ブルーム氏。戦後の1948年、初代の米中央情報局(CIA)東京支局長として赴任した。吉田茂首相とも親しい伝説的なスパイだった。...
つづきを読む
こんな記事も読まれています
もう一つの教科書問題 名作小説採択の裏側
芥川龍之介『羅生門』、夏目漱石『こころ』、森鴎外『舞姫』。この3作の共通点とは何か?
もちろん、「日本文学の名作中の名作」というのも正解なのだが、もう一つ、共通点がある。それは「高校生の国語教科書の定番中の定番」という点である。
たとえば『羅生門』は、現在、高校で用いられている高校一年「国語総合」のすべての教科書に掲載されている。教科書を作っている9社すべてが採用していて、一つの例外もないというから凄い。
同様に、高校2年生以降の国語教科書では、すべての版元が『こころ』『舞姫』を必ず採用しているという。...
つづきを読む