「はじこい」アラフォー・アイドル路線で苦戦中 「深田恭子」はそろそろ転換期?

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深キョンの挑戦

 一方、アラフォーという輪をかけて難しい時期に突入した深田が、十年一日のアイドルものに出ていて、これまでのところ好評価も高視聴率も取れてない(第5話までの平均で8.3%)。この対比のコントラストは相当にキツい。

 いやいや、深キョンだってこれまで、新しい役柄に挑戦はしてきたのよ。「女はそれを許さない」(TBS系/14年)では法曹界を一度は逃げ出した弁護士、「下剋上受験」(TBS系/17年)では中学受験生の母、「隣の家族は青く見える」(フジ系/18年)では妊活に悩む主婦。でも、どれも成功しなかった。

 それなら昔取った杵柄で、マンガ原作のラブコメを……という手段も「初めて恋を」が初めてではなく、16年には「ダメな私に恋してください」(TBS系)ってのがあって、しかしこれも平均視聴率は10%に届かず。それなのにまた同じ手を繰り出してきたのが今期の「初めて恋を」という流れだもんですから、女36にしてアイドルものという快挙も、“深キョン引き続き迷走中”との印象を強めるばかりなのよ。

 どうするどうなる深田恭子。明日はどっちだ深田恭子。

 そういう心配を、ワタシのような意地悪にさえさせるのが、深キョンのパワーであり、マジックであり、とも言えるんだけれど、同じ心配を仕事としてやってるホリプロやTBSが、そろそろだいぶ疲れてきてる様子なのが、また心配です。

「初めて恋を」第4話の冒頭、照明の難しい狭いクルマの中でのシーン。下地のファンデしっかりめ・上塗りのチーク濃いめのクドいメークのせいもあって、横顔のアップになるとほうれい線が深めに映った一瞬、深キョンが高島礼子(54)に見えて、まずびっくりした後、しみじみ思いました、もうそろそろ次の深キョンが見たいなぁ、と。

林操(はやし・みさお)
コラムニスト。1999~2009年に「新潮45」で、2000年から「週刊新潮」で、テレビ評「見ずにすませるワイドショー」を連載。テレビの凋落や芸能界の実態についての認知度上昇により使命は果たしたとしてセミリタイア中。

週刊新潮WEB取材班

2019年2月26日掲載

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