地方発の“高級”回転寿司が大人気 客単価がくら寿司の3倍でも行列ができる理由

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「日本で最もゴージャス」な回転寿司も

 水産専門紙「みなと新聞」は18年11月、「回転寿司 市場5%拡大も目立つ二極化」と報じた。回転寿司の市場は依然として成長傾向にあるが、大手の寡占が目立ち、ローカルチェーンの一部は苦戦しているという内容だった。

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 だが近年、都内で“地方発”の回転寿司が人気なのをご存知だろうか。それも、むしろ高価格・高品質路線を採用しているチェーンに注目が集まっている。代表的な4社を表にまとめてみたので、ご覧いただきたい。

 石川県の2社、北海道の2社という内訳だが、共に新鮮な魚がとれる地域に本社を構えているわけだ。

 どれほど価格が高いのか、表では握り寿司の「ぶり(はまち)」で比較してみた。大手4社が基本的に100円で統一されているのに対し、“地方発”の4社は230~320円。2~3倍という価格比になった。

 具体的に見ていこう。トップバッターの「北陸金沢まわる寿し もりもり寿し」は、「金沢で行列のできた最初の回転寿司」と紹介されることもあるようだ。

 公式サイトが存在しないため正確な数字ではない可能性があるが、ネットで検索すると、石川県内に7店舗、東京都内は「トリエ京王調布店」と「イオンモール東久留米店」の2店舗が確認できる。大阪府、埼玉県、兵庫県、奈良県にも出店しているようだ。

 東京都調布市にある「トリエ京王調布店」の「食べログ」を閲覧してみると、メニューを撮影した写真が投稿されている。セットなら「高級白身3点盛 くえ・肝つきかわはぎ・真はた」が1200円、「北陸5点盛 のど黒・がすえび・梅貝・ほたるいか黒造り軍艦・白えび軍艦」が1350円となっている(いずれも税別、以下同様)。

 単品は「〆さば」「江戸前こはだ」「つぶ貝」「縁側」などが240円。「活きさざえ」「生甘えび」「本まぐろ中とろ(1貫)」が480円という具合だ。ただし、上記のセットも含め以下のメニューも、現在は提供されていなかったり、価格が変動したりしている可能性があるので、ご注意をお願いしたい。

「もりもり寿し」のライバルと言えるのが「金沢まいもん寿司」だ。こちらは「日本一ゴージャスな回転寿司」と言われることが多いようだ。

 公式サイトによると、石川県を筆頭に、京都府や大阪府、そして千葉県、愛知県、福岡県など10店舗が営業。都内は上野で1店が“進出”している。

 セットメニューは「加賀百万石握り のど黒・甘えび・かに身・ばい貝・富山白えび軍艦」なら1320円。単品は「北陸産あおりいか」が290円、「甘えび」が470円、「かにがんこ盛り」は780円という価格になっている。

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