お婆ちゃんの原宿「とげぬき地蔵」豆まき中止騒動 住職と商店会が対立

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住職対商店会

「すると住職は、“事前に話がない。寺をのけ者にするのか”と激怒したのです。この住職は8年ほど前に『巣鴨フォーラム』という言葉を商標登録したこともあり、“その名称は使わせない”とやった。それでフォーラムは中止。協議会の面子は丸潰れとなりました」

 その意趣返しが、“中止”なのだという。

「高岩寺の豆まきの主催者は、奉賛会という檀家さんの会。この檀家は商店会の人々、つまり協議会のメンバーと重なるのです。フォーラム中止の一件で、奉賛会で意見が割れました。住職とは口を利かなくても、豆まきはやろう。もう、あの住職とは一緒にやれないから中止だ……。結局は協議会幹部の意向で、止めることに決まったわけです」

 この決定には、根深い感情の対立もあって、

「住職の性格を問題視する人が多いんです。彼は医師で大の嫌煙家。境内が全面禁煙なのは当然で寺の従業員も境内の露天商も煙草NG。寺の近くで吸っていると、写真を撮って嫌がらせしたりしていましたし」

 そんな“有名”住職の寺のそばに、「豆まき決行」の貼り紙が出た。曰く、

〈祈祷法要と袋入福豆の授与のみとなります〉

 住職の母親が、事情を明かしてくれた。

「貼り紙を見て来てくださった方もいます。例年通り、萬田さんや和泉さんご一家、芝田山親方もいらしてくださいました。桟敷は奉賛会が準備するので、今年は桟敷なしです。けれど、お寺の本堂の畳のうえで豆まきをやりましたよ。支援してくれる人も、いるんです」

 対立の渦中にある関係者全員、諍いのとげを抜いたほうがよさそうだ。

週刊新潮 2019年2月21日号掲載

ワイド特集「女心と冬の風」より

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