羽田―ロンドン往復で100万円超も… 浮かれ気分を萎えさせる「10連休」旅行事情

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 まだ先のこと……と侮るなかれ。GWは史上空前の「10連休」だが、来たる1月31日から大手航空会社は国内線の“早割”を一斉に売り出す。3月31日から10月26日までの航空券が、通常運賃より最大80%OFF! 早めの予約でお得に旅行できるというわけだ。

 だが、考えることは皆同じ。すでにGW期間中の予約が可能となっている旅館やホテルでは、こんな“異常事態”が起きていた。

「繁忙期とはいえ通常の宿泊費より2倍、3倍はあたり前になっているんです」

 とは、ある大手旅行代理店の担当者だ。

「人気の北海道や沖縄だと、通常1人1泊1万円台前半で泊まれる宿泊施設が、軒並み2万円台から3万円台、人気のリゾートホテルや旅館では、優に5万円を超えるところもあります」

 これではいくら交通費を安く抑えても、トータルでは損した気分になるだろう。幸いビジネスホテルなど安価な宿にはまだ空きがある。パッケージツアーなどプランニング次第ではお得な旅行も可能とはいえ、問題なのは海外旅行を考えている人たちである。

 さる格安航空券のサイトをみると、春がベストシーズンの欧州路線、例えば羽田―ロンドン便は、国内航空会社の直行便利用で往復70万円もする。しかもコレ、エコノミークラスの値段で、ビジネスクラスなら軽く100万円を超えてしまう。各旅行会社で一番人気のハワイでも、羽田とホノルル直行便の往復航空券が約52万円なのだ。

「予約数は前年同期比で100%超えですから、これほど強気の値段設定ができるのです。2月から燃料サーチャージが値上げされますから、航空券を買うなら1月中がお勧めです」(同)

 少しでも損をしたくなければ善は急げ、ということらしい。一生に一度、あるかないかの長い休みなのに、「命の洗濯カネいらず」とはいかないようで――。

週刊新潮 2019年1月31日号掲載

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