ATMの紙幣切れ、釣銭用の小銭が不足… “10連休”で銀行業界が抱える不安

企業・業界 週刊新潮 2019年1月24日号掲載

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 銀行マンたちから、“未知の領域”に対する不安の声が聞こえてくる。それは“御代替わり”による4月27日から5月6日までの10連休の対応だ。これまで最長の連休は6日間で、かつて経験したことのない問題が浮上しているのだという。

 全国銀行協会の藤原弘治会長(57)=みずほ銀行頭取=は、昨年10月18日に10連休の対応についてこう語っていた。

「お客さまにご利用いただけるサービスは通常の土日と基本的には変わらない」

 大型連休中、大垣共立銀行などを除いて多くの銀行が営業店を休業し、ATMのみで対応する方針だ。

「藤原さんはああ言っていますが、通常と同じというわけにはいかないでしょう」

 こう語るのは、中部地方に本店を構えるある地方銀行の役員だ。

「まず、ATMの紙幣切れが怖い。一台のATMで最大3000万円ほど収納ができ、土日祝日の前日には平日より多く紙幣を補充しています。また、多くの銀行で採用されている還流式ATMは、お客様が入金した紙幣を支払いに回せます。ですが、10連休中には入金より支払いが多くなり、紙幣が切れたらATMは利用できなくなってしまうのです」

 一方、連休中も営業を予定する飲食店などは少なくないはずだ。上野で飲食店を営む40代店主は、こんな不安を口にする。

「うちは銀行でなく、信用金庫へ毎日行って釣銭用に小銭を両替しています。消費税の関係で、特に1円玉が足りないとお客様に迷惑をかけてしまいますからね。で、この連休中に両替をするにはどうすればいいんでしょうか」

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