FOCUSが捉えた「市原悦子さん」 女優40周年で“多彩な素顔”に密着

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 1月12日に市原悦子さんが心不全で亡くなった。享年82。2001年に休刊した写真週刊誌「FOCUS」では「フォト日記」の連載コーナーで、市原さんに密着取材を行っている。秘蔵カットの数々と共に、その“素顔”に迫る。

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【2月19日】
 午後1時から、東京・平河町のスタジオで、減肥杜仲茶のラジオCMの録音。

「日本昔ばなし」風のメロディーに乗せて「♪喰ったら太るぞ太用心~」と歌う。「似ているようで、同じじゃないから難しいのね」とつぶやきながら、童謡風に、コミカルに、警告を発するようにと数本を歌いわけ、もう1本のナレーションと合わせて、わずか30分足らずでOK。

 車で、港区白金台にあるウエア・ショップヘ。市原さんの公演のバックミュージシャンたちにプレゼントするシャツを買いにきたのだ。

「いいなあ」「こっちのほうがスマートよ」と、例のあの声、あの口調で、スタッフとサイズや色合いを比べている。30パーセント引きのコーナーで、自分用のお気に入りも見つけて財布を出すと、店主からのプレゼントといわれてニッコリ、「役得かなぁ」と、本当に嬉しそう。

 3時にNHK入り。大河ドラマ「秀吉」のナレーション。名古屋弁の指導を受け、アクセントに気づかいながら、丁寧に。終わって、「秀吉」の稽古の出番まで時間がある。スタジオ移動の途中、出店で飴を買う。三角クジを引くと、250円と書いてある。一袋450円の飴が200円に。「きょうは、いいことが二つもあったわ。クジなんか、当たることないのに」「あー、喉渇いた」と、1階の喫茶室でクリームあんみつ。

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