「蓮池薫さん」が見透かした「横田めぐみさん」夫の悲しき嘘

国際 韓国・北朝鮮

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受け入れるに値しない

 残されている拉致被害者の状況を推察するに、

「我々が帰国したという情報も伝わっているでしょうから、なぜ帰れないのか、という厳しい精神状態にいると思います。重く、そして辛い16年だったはずです」

 横田めぐみさんについて、

「北は死亡と発表していますが、この根拠は受け入れるに値しないものばかり」

 と、断ずる。北朝鮮は当初、めぐみさんは1993年3月に死亡したと発表した。しかし、帰国した拉致被害者の証言でその時に生きていたことが確認されると、94年4月に訂正。さらに、めぐみさんの元夫・金英男(キムヨンナム)氏の証言についても蓮池さんはこう指摘する。

「彼は死から3年後に、土葬していた遺体を掘り起し、火葬して遺骨を大事に持っていたと言います。その頃、私は彼と同じ招待所地区で暮らし、深く話す関係でしたが、そんな話はまったく聞いたことがありません。さらに94年の春に病気のため、めぐみさんが移った病院は地域も管轄する組織も我々と違うため、彼が生死を把握していない可能性も高い。つまり、明らかに嘘を言わされているのです。他の被害者も含めて、そうした疑念が払拭されない限り、一刻も早い帰国を要求し続けるべきです」

 見え透いた嘘が指し示すのは、希望を捨ててはならない、ということだ。

週刊新潮 2019年1月3・10日号掲載

ワイド特集「平成30年史の『俗物図鑑』」より

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