波乱相場を乗り切って通年「7億円」儲けた「総利益27億」男

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ソフトバンクで損失も

 パチンコやゲームセンター好きの若者だったテスタ氏が株の世界に飛び込んだのは12~13年前。チャートを睨みながら1日に何度も売買するデイトレーダーとして実績を積んだ同氏が、昨年1年間であげた利益は、7億1504万円。

 厳しい相場でどうやって儲けたのだろうか。

「昨年4月にマネックスグループが仮想通貨業者のコインチェックを買収すると発表し、株が暴騰しました。マネックスは売買高が大きく株価の変動はチャンスです。デイトレードの儲けはこれが大きかった」(テスタ氏)

 しかし、利益を細かく積み上げるデイトレードは、頑張っても年間1億円を稼ぐのが精一杯。大半は中長期売買で稼ぎ出したという。

「中長期では約30銘柄に投資していますが、儲かったのはゲーム会社の『エクストリーム』などです。日本のゲーム業界は飽和状態なのですが、中国のネットゲームのランキングで同社のゲームが上位に食い込んだのを見て投資したのです」

 が、7億円儲けても納得のいく1年ではなかった、とテスタ氏は振り返る。年末のソフトバンク上場では、約14億円を投資したものの初値が下落。億単位のマイナスも出した。

 相場の予想はしないと言う同氏だが、今後はどんな銘柄を狙うのか。

「アベノミクスが始まって6年になりますが、皆、上昇相場に慣れてしまっているところがある。しかし、株は何が起きるか分からない。昨年来の株価下落もまだ暴落と言えるほどじゃありません。投資先で言えば、10年後も会社が健在と予想され、高配当の株がいい。携帯電話会社などがそれにあたるでしょう。だから、ソフトバンクも一部はまだ保有しています」

「災」の翌年に、また「災」が来ない保証はない。

週刊新潮 2019年1月17日号掲載

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