病院では教えてくれない「心房細動」の予兆の見つけ方 心臓病を防ぐ成分“ポリアミン”とは

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患者数170万人! 突然人生が終わる「心房細動」(2/2)――古川哲史(東京医科歯科大学教授)

 国内の患者数が約170万人。心臓の脈のリズムや大きさ全てが不規則になる「心房細動」は、不整脈の王様と呼ばれる。その基礎知識から予防法までをまとめた『心房細動のすべて』(新潮新書)を上梓した古川哲史・東京医科歯科大学教授が、気軽に実践できる予防法を伝授する。

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 繰り返しになりますが心房細動の自覚症状「動悸」「息切れ」「めまい」を感じてヘンだなと思ったら、すぐに自分で脈を測ってみてください。

 やり方は簡単で、手のひらを上にして親指を外側にすると、手首の真ん中に2本の筋が見えると思います。これが腱で、腱と手首の親指側の端の間に少し窪みがあります。触ってみると、ドク、ドク、ドクと脈を感じませんか。この動脈に人差し指、中指、薬指をそろえて当てて、時計を見ながら60秒くらい脈を数えましょう。

 もし脈のリズムも大きさもバラバラだったら、病院へ行って医師に相談してみてください。心房細動を疑って対応してくれます。

 可能なら毎日の歯磨きやうがい手洗いと同じように、時間を決めて脈を測る習慣を持ちたいものです。そうすれば、検査で見つかりにくい「隠れ心房細動」の患者でも、僅かな変化に気づける可能性があります。

 最近では、手軽に脈を測れる時計やスマホに指をタッチして心電図をとり、アルゴリズムを基に不整脈を知らせてくれるアプリもあります。面白い製品としては、着ながらにして心電図がとれるTシャツも販売されています。まだ医療用機器としては認められていないので、我々が医療現場で使うことはできませんが、ゴールドウインという会社が販売しています。その記録はスマホに送られて、いつでも手軽に確認できるようになっています。

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