病院では教えてくれない「心房細動」の予兆の見つけ方 心臓病を防ぐ成分“ポリアミン”とは

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心臓病を予防する成分「ポリアミン」とは

 自覚症状がなくて脈が正常な方でも油断は大敵。心房細動の発症リスクは、体重や血圧、喫煙や過度の飲酒で変わるからです。

 もちろん、これらをコントロールして生活習慣を改善すれば、発症する可能性を下げることができます。

 大切なのは食生活ですが、特別に心房細動に効く食事というものはありません。ここでは、心臓に良いとされる観点から話を進めると、一般的には「地中海食」が推奨できます。魚介類を多用し、オリーブオイルやナッツが基本の食事は、生活習慣病を遠ざけて、動脈硬化を予防する効果があるとされています。

 最近心臓病の予防に「ポリアミン」と呼ばれる成分が重要だということも分かってきました。まだ動物実験の段階ですが、これをマウスの餌に混ぜると心臓の老化が防げることが明らかになったのです。

 長寿で全国的に有名となったきんさんぎんさん姉妹を覚えている方も多いと思いますが、ぎんさんの娘さんたちも非常に元気です。2018年時点で99歳と94歳と長生きですが、排泄物を分析すると「ポリアミン」の濃度が通常の方と比べて2倍だったそうです。

 ちなみに、ポリアミンは元々人間の体内にも存在する成分で、母乳などに含まれていますが、加齢と共に減少してしまうことが分かっています。日頃から「ポリアミン」が多く含まれる大豆、小豆、納豆、キノコ類、貝類、カボチャなどを積極的に摂るとよいでしょう。最近の学会でも、こうした食材をよく使う和食が、地中海食と並び注目を集めているんです。

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