やはり中国は恐ろしい…怪しすぎる「ファーウェイ」(KAZUYA)

国際 中国

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 国連専門機関によると、今年中に世界のインターネット利用者数が39億人、総人口の51.2%になるといいます。発展途上国で爆発的に増えており、今後も経済の進展とともにさらなる普及が見込まれます。総務省の統計によると、日本は利用者数が1億人を超えており、2016年時点で人口普及率83.5%です。

 もはやネットを避けて通ることは出来ません。仕事もプライベートもネットを通じて様々な情報が飛び交っています。僕はネットがないと多分死にます。

 仕事で使うスマホで秘密のやり取りを行うこともあるでしょう。だからこそ情報管理には気をつけたいものです。特に政府系機関などは安全保障上の問題もありますし、情報流出の不安要素は徹底排除すべきです。

 最近日本政府が重大な決断をしました。それは中国の通信機器大手ファーウェイとZTEを政府調達から排除するということです。政府関係者がファーウェイの製品を分解したところ「余計なもの」が見つかったとされ、要はスパイチップによる情報流出を懸念したのです。中国の場合、民間とはいえ共産党の支配下にあるようなものですから、情報は抜き放題……排除は当然でしょう。ファーウェイなどは創業者が人民解放軍出身ですし、怪しさは100倍。

 元々米国が同盟国に呼びかけ、豪州なども中国メーカーを5G事業から排除する方針を示していましたが、ファーウェイ創業者の娘であり副会長兼CFOの孟晩舟氏がカナダで拘束されたことが決定打でした。

 驚いたのは孟氏がパスポートを7通持っていたことです。怪しい……怪しすぎる。中国旅券4、香港旅券が3で他にもあるのではないかと追及を受けました。もう国ぐるみで怪しいことやってますと告白しているようなものです。

 中国政府は孟氏の逮捕に反発し、外交部の耿爽報道官は「明確な理由なしに拘束することは当事者への人権侵害だ」と糾弾しますが、ウイグルで人権侵害を行っている中国が何言ってるんだという感じです。

 中国は報復措置のためか、中国に対して批判的な発言をしていたカナダの元外交官を拘束しました。やはり中国は恐ろしい。何でもやってしまいます。

 その後、孟氏は保釈金1千万カナダドル(約8億5千万円)、旅券提出、監視装置の着用、夜間外出禁止などの条件で保釈されました。まだパスポートを隠し持っている可能性もありますから、逃亡を防ぐためにしっかり監視する必要があるでしょう。

 日本政府に追随して通信大手3社もファーウェイを排除する方針を示しました。ソフトバンクなどは、ファーウェイ、ZTEと基地局など設備で連携していました。孫さん的には損しましたが、今後政府関連との取引は難しくなるでしょうから損切りした形です。ソフトバンクは現状の4Gの一部設備ですでに中国2社のものを使っていますが、順次入れ替える方針です。

 よくやった! ソフトバンク! と一瞬思いましたが、以前から情報漏洩等の指摘があった中国2社と一緒にやるなよっていう……。

KAZUYA
1988年生まれ、北海道出身。12年、YouTubeで「KAZUYA Channel」を開設し、政治や安全保障に関する話題をほぼ毎日投稿。チャンネル登録者40万人、総視聴数は1億4千万回を超える。近著に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(KKベストセラーズ)

週刊新潮 2018年12月27日号掲載

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