日産「ゴーン追放計画」舞台裏 カリスマを地獄送りにした「米国人女性本部長」

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 逮捕から、すでに1カ月あまり――。東京拘置所で、ゴーンはどのような生活を送っているのか。

「当初、ゴーンが収監されていたのは、広さ3畳の畳部屋でしたが、途中でベッドのある部屋に移されました。毎日の2、3時間の取り調べは、英語が堪能な検事が担当している。録音、録画され、英語の通訳も付いています」

 と明かすのは、司法関係者である。

「取り調べ以外の時間、ゴーンは、ブラジル、フランス、レバノンといった、国籍を持っている国の大使館関係者との面会を重ねている。また、差し入れられた『ジャパンタイムズ』や翻訳された記事などで、自分が否認していると書かれているのを読み、“誰がこんなことを漏らしているんだ?”と、弁護士に不満を漏らすこともあったようです」

 しかし、最も時間を割いているのは、「コントラクトブリッジ」なるカードゲームの本に目を通すことだという。

「もともと、そのカードゲームの愛好者らしく、関連する本を10冊以上、弁護士に差し入れてもらっていました。ほかには、海外で最近刊行されたばかりのアインシュタインについて書かれた本とレオナルド・ダ・ヴィンチの本も要望。ゴーンは以前から、この2冊を時間ができたら読みたいと思っていたそうです」(同)

 ゴーンを塀の中へと追いやった容疑をあらためて説明すると、2010年度から5年間に約100億円の報酬があったのに、日産の有価証券報告書には約50億円しかなかったと過少に記載したことである。さらにそこへ、直近の3年間でも約40億円を誤魔化していた容疑が加わったのだ。

 そもそも、この一連の逮捕劇は、日産の「反ゴーン派」による「クーデター」であるとの見方が大勢を占めている。

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