NHKが放置する中核子会社の「東京五輪事業」赤字付け替え疑惑

社会週刊新潮 2018年12月20日号掲載

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NHKが放置する中核子会社の「東京五輪事業」赤字付け替え疑惑(1/2)

 泣く子も黙る天下のNHK。その中核子会社に赤字付け替え疑惑が浮上した。しかし、当のNHKはこの問題を放置。「親」としての責任を投げ捨てたかのようである。そんなデタラメな態度は、子どもたちだって許しはしまい。そう……。チコちゃんに叱られる!

 ***

 新聞69・6点、民放テレビ62・9点、ラジオ57・2点。

 公益財団法人新聞通信調査会の調査によると、18歳以上の男女5千人を対象に各メディアの信頼度を100点満点で尋ねたところ、このような結果になったという。そして――。

 70・8点。

 信頼度トップに輝いたのはNHKだった。皆様のNHK、天下のNHK、信頼のNHK。

 しかし、信頼とは目に見えないものゆえに、強固であると同時に脆(もろ)い。それは、コストカッターとして辣腕を振るってきたカリスマが、私腹を肥やしていた疑いで一夜にして強欲男に転落した、どこぞの経営者の一件が雄弁に物語っている。つまり信頼とは、「ごまかし」が明るみに出た時点で崩壊するものと言えよう……。

「『SSS事業』(後述)が、直接的にはNHKの子会社であるNHKグローバルメディアサービス(以下GMS)の仕事であることはもちろん承知していましたが、私はNHKさん本体が主体の仕事だと認識していました。NHKという冠が付いた企業の仕事であれば、子会社のものだろうが何だろうが、普通は『NHKの仕事』だと思いますよね」

 こう戸惑いつつ証言するのは、ヤクルトで活躍した元プロ野球選手でスポーツライターの青島健太氏だ。

「つまりNHKさんのためだからということで、編集長の私を含め、50名以上の寄稿者がSSS事業に協力したと思うのですが、それがある日、陽の目を見ないまま突然中止になった。すっきりした説明を聞かせていただかないと、寄稿してくださった方々に申し訳が立ちません」

 こうして「不信感」を生じさせ、突如、終了したSSSなる事業だが、

「さらに問題なのは、このSSSの経費を他の事業、例えば『みずほオリンピックプロジェクト』なるものの経費に付け替えた粉飾決算が疑われることです」

 こう告発するのは、SSS事業を委託された「下請け」で、青島氏を編集長に起用した制作会社の社長だ。メガバンクの名前も登場する衝撃の告発。その詳細に入る前に、まずはSSSについての説明が必要であろう。

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