「花田優一」の離婚で“靴職人”の肩書に異論噴出 テレビ局の責任は大?

芸能 2018年12月21日掲載

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明石家さんまの特番で“目玉”

 そして、いよいよ靴職人として登場するのだが、これが今となっては、“メディア・コントロール”の気配が濃厚なのだ。

 まず16年の3月に週刊文春と女性セブンが、花田氏はイタリアで靴職人の修行をしていると報じる。

 さらに同年5月にFM宮崎が「靴職人、デザイナーの花田優一」が出演する特別ラジオ番組を放送。勘の鋭い方は、花田氏の母親である河野景子氏(54)が宮崎県の出身であることを思い出されただろう。

 そして満を持した格好で10月、「明石家さんまの転職DE天職3時間スペシャル」(日本テレビ系列)が午後7時56分からのゴールデンタイムに放送された。もちろん、番組の中心は花田氏だった。

 実は朝日新聞社のテレビ欄(試写室)が「花田氏は転職ではない」とツッコミを入れている。この番組は転職を成功させた人々を描くドキュメンタリータッチのバラエティ番組だ。元Jリーガーがバルセロナでうどん店を経営したり、転職に成功して社長に就任したり、という人々が描かれる。

 だが、花田氏は高校を卒業してから修行の道に入り、靴職人になったとされている。「転職」とは無関係だ。その矛盾を朝日新聞社は指摘したのだが、番組スタッフとしては、そんな批判などどうでもよかっただろう。どうしても出演させたい“目玉”だったことは想像に難くない。

 今から思えば、ここで「靴職人」と名乗ったのが運命の分かれ目という気さえしてしまうが、テレビ局は「職人」にこだわった可能性があるという。テレビ局のバラエティスタッフが明かす。

「もし花田さんが『たった3年で靴職人は嫌です』と固辞したとしても、今のテレビ界なら、何とかお願いして名乗ってもらいます。というのも、ここ10年、テレビ局は取り上げる人物のキャッチフレーズに、やたらと神経を使うんです。『カリスマ』、『歌姫』、『イケメン』、『美人過ぎる○○』、『実力派』、『100年に1度』という具合です」

 単に「東京都にお住まいで、靴を作っている花田優一さん」というだけでは、インパクトが弱いと判断してしまう。「イタリアで修行を重ね、日本に颯爽と帰国した若き靴職人」でないと駄目なのだ。それは場合によっては、“詐称”のリスクを高める。テレビ局の責任はどうなのだろうか。

 そんな風潮だから、昨今のテレビ番組は「カリスマ」だらけだ。業界では有吉弘行(44)とマツコ・デラックス(46)が番組でからかったことが話題になったというが、それでも改められないのだ。

「最初は雑誌に露出し、母親の故郷でFMラジオに出演、そして、明石家さんまさん(63)の特番に出演したという、あまりに綺麗な流れを見てしまうと、むしろ花田さんが恥ずかしげもなく『靴職人です』とスタッフに自己紹介したとしても、不思議ではない気もしてきますがね」(同・テレビ局スタッフ)

 確かに国家資格の「全国靴職人検定試験」があるわけでもない。「私は靴職人です」と言えば、それで成り立つ世界だ。とはいえ花田氏の背中に、職人としての重みを感じる人は極めて少ないだろう。

 故・永六輔氏(1933~2016)は96年に岩波新書で『職人』を上梓。当時の読書界で話題となっただけでなく、現在も電子書籍版が発売されているロングセラーだ。

 岩波書店の公式サイトにある同書のコーナーには、永氏の言葉として「職業に貴賎はないというけれど、生き方には貴賤がありますねェ」が紹介されている。23歳の“靴職人”が歩んできた人生は、果たして「貴」だろうか、それとも――。

週刊新潮WEB取材班

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